ロケットガール 第6話「コントロール -control-」

 今回も泣きまくり。
 非常に淡々と描写しちゃっているのでアレだが、かなりヤバいことがたくさん起こっているし、普通そこまでやらんだろうという重大な決断や処理もたくさん起こっておりました。キャラ達が驚いたりしないし、ほとんどBGMが盛り上げたりしないんで、わからない人はどんな凄いことが起こっているのかわからないまゝ事態が過ぎていっていることでしょう。いやさすがに最後はできすぎと思いましたが。5㍍ずれてたら地面に激突ですよ。てっきりマレーシア辺りの豪華ビーチかと思っちゃいましたけどね。嬌声が聞こえた時には。
 今回の見所は、ゆかりに訪れている危機をおさえながら、彼女が把握しているorしていない情報はなにかを判断して、彼女の感じている恐怖を想像することが1つ。マツリが全力でゆかりのサポートにまわっており、彼女の決断力や思い遣りを評価することがもう1つ。マツリのcoconut*1の打ち上げ場面が全然描写されなかったことからもわかるように、とにかく省略が多いから、頭でいちいち補完しながら視聴しないといけないのは初心者には辛いところかもしれないが、ゆかりとマツリの二人に焦点をあわせれば泣けますよ。それも人間の弱さからくる人と人とのよっかかりあいとか、安っぽい自己犠牲とかいった情緒的なものでなく、危機を乗り越えるためにむしろ理性的に行動することによって精神的にも状況的にも救われるって展開が非常によろしい。現代でも精神論が叫ばれる場面が多く*2て「あれ?」なんだが、精神論では単に誰がババをひくかって話で終わってしまうわけで、それこそ先ほどの自己犠牲を称揚して終わり、残った皆さんはよかったね!で全然進歩も発展もないわけだ。今回の話のように、危機が訪れたときに、各人ができる最善のことを尽くして全員で乗り切るってほうが、あとにも繋がっていいと思うんだよね。原作を読んでいたらまた違っていたのだと思うけど、最近こういう話が少ないので正直驚いた。
 初の有人飛行という割には、たくさんのことをやっていてそれこそネタには事欠かないのだが、どうやら今回は人間性とか共生とかにポイントがあったようで、あまり無粋なことを積み重ねないうちにここらへんで…。

*1:着水したときの指令船の名前がTANPOPOになっていたのはともかく

*2:二次元にせよ三次元にせよ、自己犠牲マンセーな番組が多いのは、それこそ弱者切り捨ての政策に不満を持たせないようにとのミスリードなんですかね?。関係は無いが、特にロケットなんかは特権階級が逃げ切るために大多数の民衆を切り捨てることをブースターの切り離しと形容することが多いのだが…。