Pumpkin Scissors 第9話 朝霧の女

 今度は悪者無しですか。
 マーチスとステッキンがステキなカップルぶりですが、設定では全然そんなことないんですよね。オレルドに下心がまったく無いように見えるのもなかなか上手かった。どうしても絡めて見てしまいがちなんですけどね。
 ちょっと気になったのが戦闘の美化。いや、別に何でも戦争につながるものは否定したいわけでもないんだが、そしてあくまで今回の状況設定はやれ上層部の判断が悪いといいたいわけでもないんだが、そして愛するものを守るために戦うことを茶化したいわけでもないんだが。
 ただ、中隊と大隊が戦うとすれば、戦力差は4〜10倍になるわけであり、その絶望的な状況での奮闘はどう考えても軍隊知識のある視聴者の想像力を変に刺激していると思わざるを得ないんだよね。素人が中隊対大隊と言われて普通戦力差をイメージできるはずもないだろうと思うんで、底意地の悪さを少し感じた。うーん、この作品は軍オタ以外厳禁ってもんじゃないだろうと思うので、素材選択にはもうちょっと配慮してほしいと言う気がした。
 ただ、裏社会での機微についてはなかなかメリハリが利いていましたよ。やっている商売がかならずしも客の金を掠め取るってもんじゃないってことも抵抗無く描けていたし、人様に胸を張って自慢できるわけでもないが、誇りもなくやっているわけでもないというのが一本芯が通っていて、ある意味爽快だった。なんつーか職業に貴賎は無いってのがなんとなく感じられた。