Pumpkin Scissors 第7話 踊る者踊らされる者

 左胸を打ち抜かれているんですけど。
 うーん、オレルドもマーチスも准尉なんだが、オレルドが先任らしい。見かけの若さからいうとどう考えてもたたき上げの下士官が例外的に将校になったんじゃなくて、いかにも士官学校の学生あがりっぽい。架空の世界だからアレだけど、士官学校在学中は士官候補生として准尉、卒業とともに少尉任官ではなかったっけ?。まぁ士官学校に在学しているわけでもないから、単純に将校と下士官の間の階級ってあつかいだろうな。アリスの立ち位置も微妙だな。本当の婚約者が出てくるところまでは、なんで名家の次期当主扱いの者に婚約者なんているのかわかんなかった。普通当主同士が結婚したら、その子供は両家の財産を両方受け継ぐんじゃなかったっけ?。子供が2人以上いたら分割するということもあるんだろうけど、ふつう他国と張り合うために領土分割を兄弟でやってしまわずに長子相続をするもんだと思っていたが。まぁ黙って見ていたらこの世界の背景が後々わかってくるかもしれない。
 タレコミはガセネタ?というところで、なんてタイムリーなと不謹慎ながら思ってしまった。まさか文部大臣に宛てた自殺予告を予想していたとはとても思えないんだが、かなりビミョ〜な印象を持ったのは間違いありません。文部大臣への直訴通り、環境に何も変化がなかったら11日に自殺するということが現実にならなかったことを素直に喜べないのと似たような雰囲気。
 もしかすると領主は影でこっそり炊き出しを行っているというオチなんか?とも思ったんですが違いました。が、領主も被害者の一人という構成は相変わらずかな。使用人も忠誠度が高いもの以外は暇を出したと言っていたから、まんざら権力欲が旺盛な領主というわけでもないみたい。戦時中には無理難題を領民に押し付けていたという自覚もあるから、むしろ平和な時代だったらバランス感覚に富んだいい領主だったのかもしれない。そこらへん領民や領主の描きこみが薄いからなんとも判断はつかないが。配給物資を腐らせていたというのも、普通は横流しをして資産価値の高い財をせっせと溜め込むから、横領というのも微妙なところ。まぁこっそり市場にながして領民の資産と配給物資の交換で暴利を貪っても、結果的に食料がばら撒かれ*1ることになるから、この場合は横領のほうが罪が少ないのかもしれない。なんにせよだいぶ悪人善人の区別がつきにくくなる構成になってきたな。あと、大きなウソにちょっとの真実を混ぜたほうが騙しやすいのはどうなんだろう?。詐欺師はたくさんの本当にちょっとのウソを混ぜると思っていたんだが。確かにつらい世の中だと、現実を忘れたいがためにウソを信じたくなるって心境はよくわかりますが。
 今回はアリスがかわいかったねぇ。レオニール@三木眞一郎の登場まで、なんで吶喊少尉っぷりを発揮していたのかわかんなかったよ。むしろヘタレ除けとして、無意識にでもそう振舞っていたんだろうなと思う内容。仕事の時には周囲を見渡さないでの思い込みぶりだから、今回の素振りはすべて理に適っているようで、全然アリスの振る舞いがウザく感じなかった。でもまだまだ自分をコントロールできているわけではないんだよな。

*1:餓死者は減るだろう。居たとして。