爆裂天使 第1〜24(最終)話

 そういやこの作品は人気がなかったなと思い、光希桃さんとこƒAƒjƒŠ´‘z—¦’²¸ 2004”N11ŒŽ[I—¹”Ô‘g•]‰¿]で確認してみる。下から二番目。見切りも点に入れるとしてもほとんど順位に変わりなし。まぁ連続して視聴したから割と構成などがわかりやすいのはあると思うんですが、何が言いたいのかわかりにくいきらいはあるものの、伏線の明かし方などストーリー構成は良く出来ていると思った。若草物語からは名前だけを借りているのかな。ベスはあまりにも西欧系の名前なんでセイに変えたんでしょうけど、どうにも自分的には具合が悪かった。まぁ年齢も若草準拠じゃないですし。合衆国批判と受け取れるような場面が山場にあったのに、服装とか音楽、ガンマンとか合衆国スタイルなのは何の冗談なんだろうか?とも思いました。
 いろいろ対比はできるんだけど、ちょっと整理が難しい。この作品のテーマからすると、新東京の住民が受身なのに対して大大阪の住民が主体的なのが一つの視聴ポイントかな?。別に関西と関東の違いとか対立とかを描きたいわけじゃなくて、自分の街は自分で作る(守る)という気概を住人がまだ持っていた昔の日本を象徴しているものが大大阪で、大量消費という商業主義に溺れて自分の欲望に忠実になっている(ならされている)現在の日本を象徴しているのが新東京だという話だろう。後者は主体を失ってしまって総知事たちのいいようにされてしまっているわけなんだが、総知事にしたって欲望に溺れてしまっていて、結局はそれで身の破滅を招いてしまっているのは何の風刺かはわかんない。日本を牛耳っているから主体があるように見えながらその実他人の力を当てにしているだけで、失敗があれば他人に責任を転嫁することしか考えていない、そしてそれを現場の人間に見透かされているのは確かに風刺なんだが。
 長くなりそうなのでそろそろアレだが(実は感想を書いている途中で寝てしまっていた。)、日本人が失ってしまった主体の再獲得ってのがテーマなんだろうと思う。薬がなんのメタか、薬漬けにされてRAPTにいいように利用されてしまった脳および住人が何のメタかは結構わかりやすかった。双子の兄弟編やその直後のお嬢様学園編あたりが、トラブルシューターによる単一ミッションの達成シナリオになっていながら、実はあとで全部つながっていたという構成はうまく練りこまれていたし、11話以降のエスタブリッシュメントの陰謀を明かす段取りも納得はいきます。最終場面の寸前まで、メグはとことんバカに描かれていたんだが、最後の最後でああいう結論にしたのは私にはわかりやすかった。
 早水リサとかうえだゆうじとか格闘美神武龍のキャストがいてニヤリだったんですが、関連はなさそう。凄みとか思わず唸っちゃうほどのものはなかったのだけども、声優はじゅうぶんな仕事をしていたと思う。日本人作画のときは特にメグの胸に尋常ならぬ愛情が感じられたが、破壊的なセクシーさではあってもあまりエロを感じなかったのは私的にポイントが高い。ストーリーを邪魔することもなかったし。見かけはワイルドでもテーマは結構堅苦しくはあった。スタッフがいわんとしていることは似たような外面のエウレカよりは世界観もメッセージもしっかりしていたような気がする。息抜きの回があんまり効果が出ていなかったのは残念だが、光希桃さんとこで低評価なのはちょっとかわいそうなんじゃないの?と思うぐらいには普通に面白かった。主体性なんてもう時代遅れなんだろうな。おもろ。