川瀬浩平氏について

 私が川瀬氏を初めて知ったのは、ナースウィッチ小麦ちゃんの販促インターネットラジオ、“まじかるナースステーション”ででした。萌えといういかにも社会に迎合したような作品のインターネットラジオを半分馬鹿に半分はネタのつもりで聞き始めたのですが、内容がサラリーマン向けで“ぜんぜん迎合してない”雰囲気に毒気を抜かれました。商売のことは忘れてはないんだけど、世相を辛く切ったりとか、サラリーマンなら分かるような愚痴っぽいのとか、構成作家のくせに表に出て肩肘張らずに開けっぴろげなトークを行っていました。客商売だからといってあんまり卑屈にならず、いくら客だといってもそこまで言うのは酷すぎないかみたいなトークの時には「川瀬氏も私もあんまりかわらないなぁ」という親近感がありました。いわば川瀬氏の感覚とあまり変わりはないんだろうという安心感です。年代的にも近いようです。華やかそうに見えるだけかもしれませんが、川瀬氏のほうが生き生きと仕事をしているようなうらやましさもあったり。川瀬氏の本音っぽいトークもそれはそれで商売の一環ではあるのですが、それは大前提としておいといて。
 本当かどうかは分からないのですが、とりあえず私がネットで拾ったところによると、もともとアマチュア原型師だったらしいです。(http://www.geocities.co.jp/Technopolis/5520/komugi/karte4neta.html上から11マス目あたり)関西で営業マンをやってこの業界に転職したと言ってたような気がします。小麦ちゃんの企画前はこの業界からも転職しようかと悩んでたなんてこの前聞いたような。私が知っている作品のうち、彼がプロデューサーだったものは「バーンアップスクランブル」、「月姫」で、最近の作品では「神無月の巫女」がサブ、そしてこの「スターシップ・オペレーターズ」がメインじゃないかな。クレジットから判断すると。ラジオで盛んに宣伝しているから、ドクロちゃんもメインプロデューサーのような気もします。
 川瀬氏の年齢がそれほどかさばってないせいかどうかはわかりませんが、長年この業界に居るわけでもないでしょうから正直金を引っ張ってくる力はそんなにはなさそうです。ただ、ラジオなどを聞いていると困難が多いからといってふてくされている風にも見えませんし、あくまで与えられた条件の中楽しく仕事してるっぽいです。一番の信頼理由はトーク内容からサラリーマンのペーソスはわかっているだろうという推測からでした。ゼネラルプロデューサーという立場が作品にどれだけの貢献が出来るのかはわかりませんが一応これらのことを念頭に入れた上で鑑賞してます。でも小麦ちゃんのラジオではこの作品について触れたところを聞いたことがないんだよなぁ。Geneon主導ではないのかもしれんです。もしかするとババを引かされたと思っているのか?まじめなテーマの作品を茶化すわけにもいかないからってのも考えられるんですが。まぁ、作品を評価するときにはプロデューサーよりは監督を見たほうがいいんだろうけど。ラジオで散々楽しませてもらったので応援しています。