後宮の烏#2~4

 メインキャラ達の身の上話をしながらトラブルシュート。宮廷内では深刻な話なんだろうけど、庶民にとってはスキャンダルに過ぎないものを、クライマックスではちゃんと泣かせに来るんだからなかなかのもの。しかも依頼者の心情が割と急に迫ってきて、この切なさ加減がまた琴線に触れるの。元の小説もよいのだろうけど、視覚的にもキャラの表情から心情が手に取るようにわかるような感じで、話に引き込まれる。
 メインは日本人向けなんだろうけど、大陸へのマーケティングも視野に入れてるのかなとは思うんだけども、なんかオモロイ感じ。大陸だともうちょっと激情的な描写が多いとは思うんだけど、逆にジャパニメーションに彼らが期待してるのはおそらくこういう部分だと思うので、それなりにフックしそうな感じではある。

スパファ#15

 日常系の話二本立て。スラップスティックなスタイルだが、細部が作り込まれていて全然悪くない。…んだけど、この程度のいいハナシなら取り立ててこの作品をみなきゃってほどでもないんだよな。フラれたサブキャラが取り繕ってるのをょぅι゛ょが例のアレで寄り添うのも余計というか、無い方がいわゆる男の友情としては美しくなるのに…。

水星の魔女#4

 決闘の顛末と実習試験を通じてキャラと繋がりができる話。生徒の実習にあんな巨大な構造物を動かして、それはそれは莫大なエネルギー消費だろうから、あの授業一つとってもどれだけカネを消費してんのか?…と思ったら、やっぱり来たよ格差問題。まぁこうでなくてはなという感じ。富野がどれだけ関わってるのか、原作として名前だけ貸してるのか、設定にある程度口を挟んでるのかわからんのだけども、富野ブランドを掲げてる以上社会問題にあまりにも生温い態度は許されないとスタッフもわかってるのだとは思うんで、こういう展開になるのは時間の問題だったとは思う。
 ただ、気になるのはやっぱり敵の存在が今のところ見当たらないこと。まさか貧富の階級闘争だけで話を進めるとも思え無くてなぁ。いやまぁ別に1stだって地球連邦vsジオンも元を辿れば敵との闘いというより同じ人類同士の内乱といえばそうではあるので。

悪ラス#4・5

 主人公の奮闘と献身で相方が皇太子になり、彼と婚約してHE。で新しいトラブル発生の巻。主人公にコネと実家の力があるとはいえ、ほぼ自分の力と決断で運命を切り開いていく様は確かに爽快。昔話のフォーマットに従っていながら、シナリオとしての力もあるのだと思う。原作も面白いのだろうが、表情や演技もプラスに働いているのではなかろうか。現実社会の要素も取り入れているんだけど、あくまでこれはお伽噺なんですよというエクスキューズが嫌味がなくてよい。