黒ギャル#1・2

 いわゆる性転換モチーフ。イケメン二人組の片割れが女体化。原作があって、ジャンルはBLらしい。まぁ攻め受けの構図からそういうのは理解できるのだが、ちょっと混乱してる。いちおう親友設定なのだが、いくら相手が女の体になったからといってスグ気持ちが切り替わってモーションかけたりできんの?みたいな。親友だったらなおさら共々深刻に悩むでょフツー。
 ただ、これオモロイのは知らず知らずのうちに昨今流行りのLGBTの文脈で視聴しちゃってること。女体化してしまう主人公?は、身体的には女なのに精神的には男であるという性同一性障害に一時的になっているわけで、彼をそのような目に遭わせた女キャラの言う通り、女の気持ちをわからされてしまうというのがまた。結局#2のヒキで男に戻ってしまうのだが、おそらくまた襲われて女体化されてしまうんだろうし、そのへんいろいろ考えるネタには事欠かないかも。


スパカブ#2

 同じカブ仲間ができるという話。OP映像や公式HPキービジュだとモールトンの女の子と三人でセットらしいが、なにゆえ一人だけ自転車?。ただ、モールトンはなんか絶妙なセレクト。お値段高めなのがリアリティを削ぐが、小径車でありながらロード並みの運動性と、小径車ならではの乗り降りのしやすさが、スカートで足を跳ね上げられない女子高生の、ちょっとイキった通学車としてよい塩梅。
 そういや自分、この作品をてっきりホンダと提携した半分販促のオリジナルアニメだと思ってたんだけど、原作があるらしい。
 話の内容はなんか目新しいものがあるってわけでもないんだけど、ダウナーな主人公がそう感情を昂らせないまでも、生活の幅が広がってなんかささやかな喜びみたいなものを積み重ねていくのがしみじみとしてよい。

ヴィヴィ#3

 #2から15年後、AIロボットが宇宙ホテルを地球に落下させるのを阻止するよう指示を受ける話。ホテルの名がサンライズだし、ホテルが落下するシーンはまんまコロニー落としそのものだったのがパロディなのはわかったのだが、なんかそういうおふざけのセンスが良くわからん。まぁこの程度のお遊びをやるのは構わないんだけど、いかにもこれみよがしな描写がちょっと痛々しいというだけ。
 いちおう誰がホテルを落とすのかわかっていて、ヴィヴィは真意を探るところから始めるわけだが、次号予告で本当に意図あってやってるというのが明らかになってまぁそのへん先の見通しがそれなりについていても、結構次回が楽しみになってるの不思議な感じ。素体の質感をシーンシーンで変えてるのに途中で気が付いて、まだどういう意味付けになってるのかよくわからないのだが、まぁいろいろ仕込みはあってオッケーみたいな。
 しかし、宇宙旅行が可能になった…とあるが、仮にそれがある程度カジュアルになったとして、地球の重力に逆らって人間程度の重量物でも宇宙空間に上げるのは、それはそれは莫大な物理エネルギーが必要なので、フツーに考えてカネ持ちはカネ持ちでも超がつくほどでないとダメなはず。なので、今回の宇宙ホテルの営業の様子、大金持ちの道楽ということになるのだが、そういうのを敢えて言語化もせず、かといってこれ見よがしに宇宙旅行は上級国民にだけ許されたものであって、裏を返せば宇宙旅行ができる人がいるからには当然彼らに搾取されてる人がいる…ということだと思うのだがそのへんどうなんだろ?。まさか貧乏人でもお手軽に宇宙旅行ができるそういう世の中なんですよ…って設定なのだろうか。