SK∞#1~#3

 本当は視聴対象に入れてなかったんだけど、ジャンルを広げるつもりで。視聴して改めて気づいたんだが、スケボーとか、気軽に楽しめる条件が揃いに揃ってるのに、割と「非日常性」を重んじるんだなということ。とはいえ、方向性は「ドシロートお断り」の雰囲気なんだよな。これが結構面白くて、自分が小学生のころ大流行したといってよいローラースケートがもうどこにも見当たらないし、インラインスケートに変化して競技になっても、自分の印象ではスケボー人口のほうが多い感じがする。ローラースケートはそれこそストリート系というイメージはなく、ちょっと運動神経の良い子供が健全に楽しむスポーツという感じで、その気軽さ故大流行したのだろうが、時間がたってみればスケボーに淘汰されているという。これはスノボでも同じで、スキーがカジュアル化しても人気が継続したかと言われたら、今だとスノボのほうが人口が多い印象*1。よくスポーツでもスポーツ以外の趣味でも、人気を広げようとしたり、下火になった人気を再興しようとすると、シロートにも情宣して裾野を広げるべきという方向性がよく提案されるんだけど、自分ももう歳を取ってしまって今までのことを振り返ってみてもそれが成功した例はあまりに少なくて、こうやってローラースケートとスケボ、スキーとスノボの対比を今こうやって認識すると、カジュアル化はたとえ成功したとしても一過性のものでしかなく、普通そこで起こるのは俄かが増えて関連企業が目の色変えてマネタイズをして収益化が最優先事項になり荒稼ぎになり、古株にとっては場を荒らされるだけになるし、そうやって人が増えても時間がたてば飽きて退場する人も出てくるし、地道にファンを育てないからファン層が定着せず空騒ぎに終わってしまうことのなんと多いことか。収益化の過程で維持費が高騰したり、少人数でやってた頃はマナーを考えて楽しんでいたのが、人数が増えて統制が効かなくなり、競技そのものへの世間の風当たりが強くなったりして、長いスパンで見たときに、カジュアル化の前後で差し引きトータルプラスになったのかどうかすら危ういという。スケボーはローラースケートに比べたら自由度が高くてその分求められるスキルも高いんだろうけど、慣れたら高度な技にも挑戦できて奥深いんだと思う。だからこそドシロートお断りなんだろうけど、それは人気としては大爆発はしないんだけど、好事家が一定数維持できて細く長く続く条件になっているのかもと思うと、なかなかにしてその構造が面白いと感じてしまったという次第。
 まぁストーリーはそれっぽいし、特にシナリオ上これは!というものはないんだけど、舞台が沖縄で、こうストリートとしての競技が限定で開催される様子とか、おそらく米軍基地を使ってるんだろうなと思うと設定としてちょっとおもしろそうだと思うこともあってそこそこ楽しめそう。今のところスケーボーの紹介って要素もあって勉強になるというか、いろいろ考えさせられる要素があって退屈はしない。

*1:スキーの競技人口は多いが、競技を目的としない場合はスノボ人気が上という印象。あくまで自分の印象でしかないが