神田川JET GIRLS なにやら雲行きが

 といっても個人的な評価が今一というだけの話で、実際に巷間の評判がどうという話でもない。
 しかし、主人公、競技がやりたくて東京に出てきたはずなのに、転校先に該当競技をやるための部活動もなにもないというトンデモはちょっとのけぞった。部活承認のために部員を五人集めないといけないと言われてたのに、人数足らずで承認を受けに行くとかも何考えてんだろって感じ。水上バイクが過疎地での近距離水上交通手段として個人が活用しているという設定は結構面白いなと思っていたので、主人公の性格付けとはいえ、なんでこういうテキストにしたんだろ?。ライバルキャラがいきなりタイマン勝負を訴えて、いきなり河川が競技モードに切り替わるのは視覚的にオモロイけど、ちょっとありえなくね?という疑問は今回の説明で納得できたので、そのへん辻褄合わせはやってる感じだが、どうも意図を疑う。視聴者をワクワクさせるためにリアリティの優先順位を下げるんだったら、中途半端なことをせずどんどん突き抜けてフックにすればよいし、そうでないのならそれなりにリアリティを積み上げて地道に物語を展開すれば良いと思うが、そのどちらでもない。
 なんか気になっていろいろ情報を掘ってみたのだが、どうもアニメ・ゲーム双方のプロデュースをやってるのが、高木謙一郎という「閃乱カグラ」を大当てした人。お色気を通り越してエロまで突き抜けているのはこの人の方針であると見るしかない。アニメはともかく、コンシューマーゲームまでこの方針で大丈夫か?と心配してたんだけど、別にアニメが面白くてもゲームまで買うわけじゃなし、ゲームの売上まで気にするの余計なお世話だと自分でも思うが、仕掛け人の顔が見えてしまうと、そもそもこの企画、「閃乱カグラ」のファンを誘導してくるんだろうなと思い至って、なるほどターゲット層はあらかじめ決まってたんだろう。
 エロと言っても競女のように人目を憚らずマッパで競技を続行するってところまで行かないだろうし、そのへん行き過ぎまで気にする必要はなさそう。が、局部に目ぶせはなんかもどかしい。すべてにその処理がされてるわけでもないので、問題ない描写にして目ぶせ効果はなくしてくれたほうが個人的にはイライラしなくて済むのだが、まぁそのへんはアニメの板の売上も気にしてるんだろうから文句言ったところで始まるものでもない。
 しかし競技が東京でというのも、東京五輪うんこ水トライアスロンという風評が出てしまった今は気の毒にすら思える。これも気になって水上バイクのレースがどうなっているのかネットで調べてみると、レース自体はあるのだが、会場はむしろ千葉神奈川愛知大阪香川とか、地方に分散してる。ただ、この不景気の中競技人口は少ないみたいで、チームの数もライダーも少ないっぽい。レース動画を見ると高出力のエンジンを収めているせいか水上バイクがずんぐりむっくりなのはともかく、疾走しているのは結構迫力がある。まぁボートレースがそれなりに人気があるんだからさもありなんって感じではあるが。水上バイクのメカデザを踏ん張って女子高生乗っけてスポ根はそんなに筋が悪いとも思わないんだけど…。ただ、これ、よくよく考えてみると競技としてはEスポーツで十分かも。構造的にマリオカートだし、実機に乗る必要ないと思われる。ウェアが脱げるシーンが出てこなくなるからわざわざ実機に乗せてるんだろうけど。
 さて、レース展開自体は悪くなかったのだが、以後雑破業もこれどう処理していくんだろうか?。なんかあひるの空の脚本も雑破業が担当しているらしくて、おそらくそっち視聴したほうが大抵の人は満足度は高いだろう。ただ、自分はマガジンをチェックしてたときは時々読んでいた程度で、出来が良いのはわかるけど個人的にはそう興味がなかったから、アニメ化されてさぁ見てみようって気にはならないんだよね。