刀使ノ巫女 第19話

 この作品、対象年齢層が低めのためか政府に同情的だな。
 やっぱ荒魂が何のメタファーかわからないので読みきれん。前の述べたとおり人間の欲望だとか内面に存在する何らかの要素というのとも違うし、国内の具体的な敵というのとも違う気がする。日本は敗戦時に神が天皇からアメリカに代替わりしたのでそのことの表現かといわれると、確かに外来からの征服者面をしているのだがそういうのとも違う気はする。やはりゲームユニットに倒されるべきボスキャラに適当に日本の神話から都合の良さそうなものを引っ張ってきたのかなと思わなくもないのだが、ならキャラたちが何故にあれだけ翻弄され、倒すべきだとか共存すべきだとかという流れに対してあまりに稚拙なので、やはり何らかの役割は持たされているはず。
 というか、わかりあうとかやはり共存するとか言ってたメインキャラたちが、前回負けたというだけでリベンヂ感覚満載でイキってるのちょっと違和感がある。
 まぁ作品中で起こってることは確かに日本のダメダメな状況と確かに対応してはいて、そこから具体的なモデルにたどり着くのが困難だからあんまり気にせず物語の状況だけを意識するほうがラクといえばラクなんだけど、その乖離具合はどーなんよと思わなくもない。現実と具体的な対応をすること自体が重要なわけでもないし、かといってまったく関係のない別世界のような非現実を持ってくることにも意味はないわけだし。
 こう誰の意志によるものかというのを抜きにして大きく動く事態に対して個人では如何ともし難いって雰囲気はよく伝わるんだけどね。