刀使ノ巫女 第18話

 刀で語り合う脳筋
 うーん、語り合って共存と言われてもやはりよくわからん。日本の神々はむしろ神話上では日本人の祖先という扱いだったような気がするので、世界を滅ぼすとかしっくりこない。やはり荒魂というのは人間の一部をなす、前回の感想で述べた人間の何らかの欲望というほうが理解しやすいのだが、この作品ではそういう扱いではなさそうなのでなんとも。日本を滅ぼそうとする特権階級のメタファーだとでもいうのなら、例えばアベ一味はせいぜい昭和初期に実力をつけて日本を一度滅ぼし、外敵の手先となって今なお日本を食いつぶす毒虫ではあるが、あまりにも歴史が浅く、神になぞらえるには全然格が足りない感じだし、むしろ神話上神の直系である天皇憲法遵守で近代市民のお手本のような立ち居振る舞い。この作品、現代日本の監視体制だとか因習陋習を扱っていても、タイムリーな政治色はそれほど感じないのでそのへんもなんとも。やっぱ荒魂の本質についてはっきりしないとなかなか読み解きづらいものがある。が、真剣にそれが考えられてんのかねぇ。