サクラダリセット 第18話

 といっても、英語表記がsagradaなのはまだ自分にとっては謎なんだが。
 能力によって街全体の能力を消すというお話。なんだろ?、この物語では重大事という位置づけのはずなんだが、どうせまた戻るんでしょという予測がどうしても頭を離れないのでそうでもないという。奉仕部の顧問が出てきて、これが浦地の差金だというのはわかったんだけど、わかったところでそれ自体は何の感慨もないという不思議な感覚。浦地視点の濃密な描写がなされていないおかげで、街から能力が消えることについては大人(浦地)の勝手な思い込みであって、理屈付けが薄っぺらく感じてしまうんだけど、これは仕方がないのかな。本来主人公側の能力はあるべきという主張のほうが若気の至りというか思い込みという位置づけであるほうが、物語自体に深みが出ると思うんだけどね。とはいえ、おそらくこの「能力」というのは社会を成立させている個人が持っている個性という位置づけだと思うので、そのへん浦地の主張である、街から能力をなくすべきというのはどう考えても個人から個性を奪ってより管理しやすくするってモノの見方をするほうが全体的な構図からして自然なんだけどねぇ。管理局がなくなるから管理から解放されるという表面を突きつけておいてその実管理強化が真の目的という倒錯的な構図ね。今の所そういうふうには見えないし、そういう方向に進めるべきとも思わないけど、浦地の個人的な願望の成就ってだけならあまりに浅いなと感じなくもないので。
 普通に予測すると菫の仕込みでまた能力が戻るってことになるんだけど、仮にそうだとしても、では物語がどう展開するのかまでは読めないので、これはなかなかおもしろい感じ。