宇宙よりも遠い場所 第13話

 最后そうきたか。きれいに閉じたな。
 別に連続して視聴させるものでもないから、前回までゞ昂ぶった感情を沈静化させるのが最終回の役割ということもないのだが、そういう流れかと思ってたらちょっとやられた。自分が中国旅行に行ったのも、行きつけの店のオヤジに焚き付けられたということもあるのだが、やはり同じ寮の友人が行ったその体験から自分もやってみたいということのほうが大きかったと思うので、そういう気持ちをちょっと思い出させてくれたかな。
 全体的に振り返ってみて、個人的には女の友情的な側面はちょっと甘ったるいと感じる他は特に問題もなく、ちょっと珍しいのだがこれは殿堂入りぐらいの実力があると思っている。女の友情の部分だって、こういうキャラ配列の作品は大抵おおきなおにいさんむけという認識が強いのだが、実はそうではなくて、この作品こそおねえさん向けというか全年齢層向けを意識した作りだからだと思う。まぁ自分は実写ドラマをほとんど視聴しないのであれだが、ドラマ部分の組み立ての重層さ加減とか練り込みはそれらも含めるとかなり出来が良いのではなかろうか。南極に女子高生を到達させるための設定だけが胡散臭いほかは、南極観測の描写もおそらくリアリティがあるだろうし、ビルドゥングスロマンという視点でもよくできてる。おそらくスタッフが泣かせようとして作ったシーンは漏れなく泣かされたのではなかろうか。各話も単体として完成度が高いしちょっとこれは期待以上の出来だった。