響け!ユーフォニアム 第3話

 ある意味日本の縮図。
 端的に学校のことだけであっても、大体勉強したいという生徒より勉強なんぞしたくないという生徒がその学校のカラーを決める。教員がいくら学校的価値観を重視する生徒のために必死になっても、大抵管理職あたりが自分の出世のためにブレーキをかけて学校がダメになる…ということの連続なんだと思う。つい最近もフクシマ被災生徒に教員がいじめ生徒の真似をして働きかけたことが原因となって不登校とかそんな羽目になっていたが、あれだって管理職がイジメ生徒に迎合しろという方針でなかったらそんなことは起こってない。
 日本ですら為政者が国民生活なんてどうでもよい。そのための政治はやらない。自分のプライドのために宗主国の言うことなら何でも聞いて国民からの搾取はむしろ積極的に行う。ということであればそのように国はなる。そしてそういうのをむしろもろ手を挙げて支持する国民がいてこそのこと。もちろんそいつにくっついて私腹を肥やそうとする取り巻きがいてのこそ。その結果が今の日本を形作っているわけだ。
 まぁドラマでそれを描いてみせても「何を今更」なわけで、そのへんお花畑的展開が見られるのであろうが、それがやはり教員の力とかそんなのになるのかね。おそらくこういう展開だと学校の管理職の態度は描かれそうもないので、そのへん本質をズらして奇跡だけを見せ付けるのだろうけど、それで視聴者は単純に喜んでよいものかどうか。人間関係のドロドロを描いてくれるのは大歓迎だが、着地点をそこそこ考えないと自分的にはなんだかなぁといったところではある。現実が予定調和なら物語が予定調和でもあぁそうかだが、現実が大抵誰かに負担を押し付けて一部の人間だけが美味い思いをするってんで終わっているのならそれを無視して予定調和に仕立てゝくるのなら臭いものならぬ都合の悪いことには蓋かよで終わる。とはいえ、やはり京アニなら主なターゲット層はやはり中高生かそれよりほんの少し高めな層なわけで、夢見させて終わりってのは商売として間違っているわけではないのだが。
 しかしパートを指定してさらし者にしたのがtb.なので、おそらく後腐れないだろうと男子が多いところを抜き出した先生のやり口は手馴れたものを感じるなぁ。