自民党が負けて社会が平穏になるのかと思ったら、むしろ追いつめられた管理職が極まって、現場は荒れているらしい。

 藤原直哉インターネットラジオで2週連続、大企業の管理職が無茶ばっかりやってるってお話をリーダーカテゴリーのエントリーでやってる。
 藤原直哉の「21世紀はみんながリーダー」 2009年11月24日 タテからヨコへ: 藤原直哉のインターネット放送局

 昔からですね、いろいろ私もこのラジオで言っとりますけども、もうタテ社会がヨコ社会に変わるんですよ、というお話をしとります。ここに来て一番それが遅れているのが、大きな組織の管理職ですね。大きな組織、で、管理職になるということはもう、タテの絶対服従命令に従わないとメシを喰えないという、そういう現実になるらしいんですね。なんかほんとにですね考えらんないことを日本の大企業はやってるらしいんですが、もうとにかく自分の思いだとかですね、なんかほんとにこの人々と協力してなんかやろうとか、そんなことをいってたら残れないと、えー全く無目的的にね、なんの目的もない、とにかくいいも悪いもない、ただひたすら上の言うことを聞いて、無理難題をですね、こなすのがですね、給料を貰って生活をするただ唯一の方法だと。まぁそいう風に信じきっている人が結構いるんですね。
 あぁいう人たちってほんとに凄いですね。もうとにかくですね、もうなんつーのかなぁ、たとえばあの、蚊っていますよね。ぶんぶんいう蚊ね。蚊って、こうやってきて追っ払うとですね、またやってきますよね。で、追っ払うとまたやってきますよね。あんな行動しかとれなくなるんですね。もうとにかくですね、何も考えてないんですね。追っ払われたから、うん、ここはダメだから他へ行こうと思わないし、思えないんですね。何回追っ払われてもそこにまたやってくんですよね。で、なんかその、ね、卵を生むために必要な血を吸って、あぁ〜、やれやれと。おーこれで卵を生めると、なんかそんなですね、ホントにうるさい蚊のようなですね、行動をしているひとたちが本当に多いなと。最近感じるんですね。
 で、自分でですね、ふと気がついたらそんなトコに嵌り込んでいるわけですね。まぁ10人いたらそのうち一人か二人ぐらいですね、そういうの好きな人がいるんですね。やっぱり好きな人にはかないませんから、残りの八人や九人はですね、そういう人たちの術中に嵌ってですね、もうとにかくそんなことが嫌だと思うことすら許されなくなりますから、ひたすらもうですね、あの〜、顔が能面、目がビー玉?、顔が能面、目がビー玉になってですね、その世界で生息しているわけですね。いや〜、これはすごいですよ、皆さん。ねー、これで未来はないもの。で最後は崩壊してお終いでしょ?。日本航空の様子なんか見ていてもですね…。

 藤原直哉の「21世紀はみんながリーダー」 2009年12月1日 ドバイの失敗に学ぶこと: 藤原直哉のインターネット放送局

(12:10〜)
 やっぱりその〜、この日本もですね、平成の頃になってきて、バブル、昭和のバブルの頃からですね、だんだんリーダーの器がちっちゃくなってくんですよね。リーダーの人間としての器が全然ちっちゃくなってくる。例えば今みたいな時代ですね、大手の企業のね、役員なんか見てみると酷いもんじゃないですか。なーんにもわからなくて、もうとにかく目の前の金もうけ以外なーんにもわからない。それが全く今うまくいかないわけでしょ?。わめきちらしてですね、人のせいにすることが精一杯。それも上手くいかなくなると、今度はですね、お互いに弾の打ち合いをすると。
と、某銀行みたいにですね、某大手銀行みたいにですね、内紛のまっさなかと。公的資金導入は避けられない。公的資金導入をしたらですね、頭取の馘が飛ぶ。次はどの派閥から出すかででね、お家騒動をね、一生懸命なんかやってんですよね、いい年こいてでね。しかしそれはとんでもないことでしょといってもですね、他になにをしてよいか全く見当もつかない人たちがですね、ホントにおおっきな組織には、たくさん上のほうにいるんですね。
 で、こういうリーダーでは絶対次を作ることが出来ないんで、やっぱこういうの全部追い出してですね、ホントにまともなひと?、まともなひとは大体その〜、そういう上のほうにはあんまいませんのでぇ、あのー、中小零細企業にいたり、失業していたり、あるいは社員としてですね、細々やっていたりするんですね。こういう人たちをね、一本釣りでつれてこなきゃいけないんですよ。一本釣りで。組織なんて後からいくらでも作れますから、そのとにかく人をまず、集めないといけないんですね。今だから日本中に分断されているんです、各地にいろんな光った人がいる。いろんな職場に光った人がいる。こういう人たちを一本釣りで集めてきてですね、そこからなんか新しい、そのシステムなり、新しい組織を作っていく。もうこれしか建て直しの方法がないんだろうと思います。ね?。

 やっぱり人の能力を生かすも生かさないも、リーダー次第なんですよ。えーやっぱりね、人間は一人で生きているわけじゃないんでね、そのー、人が持ってる能力をちゃんと生かすような環境を整えられるかどうかは、まずリーダーの力で決まるんですね。ですから私はまずですね、そういうことを考えたときにね、まずリーダーシップをみんなで勉強して貰いたいと思いますね。ヨコ型のリーダーシップです。
 えータテのですね、そのー、まぁ強烈な圧力の中でいわれたことをいかに正確にやるかということがね、部下の務めだと信じて疑わない人が世の中結構いるんで、まぁまともな人から先にですね、まぁそうじゃないんだと、横に手を広げて、物事をやっていくとどれだけの相乗効果が生まれてくるのかというね、そういうことをですねよく勉強していただいて、実際リーダーシップを駆使できる人をですね、やっぱ広げていく必要がありますよね。
 まぁすでにそういう人結構いるんです。あの目立たないだけでね。結構いるんで、ま、そういう人たちをまぁ来年にかけてどんどん世の中窮まれば窮まるほどあつめてきてですね、それこそあのー東京の武道館みたいなとこにね何度も何度もみんなで集めてですね、でこういう方向で物考えていきましょうよ、なんかできませんかっつって、集まった人同士話をしていくとですね、きっとそこからなんか生まれてくんじゃないかと思うんですね。やっぱり最後はまともな人に集まってもらってああしようこうしようといろんな知恵をだしてもらってそこからなんかね、生まれてきた知恵や発想でね、なんか行動を起こしていく。

 今のわけのわからないリーダーをバイパスしてですね、今のわけのわからないリーダーの下にいる人たちを、そのーわけのわからない人をとばしてあつめてくる、これさえできればですね、非常に簡単にですね、私は日本を建て直すための体制を作ることができるんだろうと思うんです。で、それは非常に楽しいことなんですね。あのー世の中仕事ができる人ほどですね、一番求めているのが、働きやすい環境なんです。お金は二の次ですね。まずとにかく働きやすい環境を皆さん仕事のできる人は求めていくんですね。だからそういう人たちに、ホントに働きやすい環境を提供して、思う存分仕事をしてもらう。そんときの一つのゲームのルールがあって、それはヨコ型リーダーシップなんですよ。ヨコ型リーダーシップだけはこれはその方法論をしっかり理解していただいて、その上でですね、やりたいようにやっていただきますね。

 藤原直哉自身は勤め人じゃないだろうから、たぶん仕事なり日常なりで交流する人たちから、大きな組織の管理職の酷い話を山ほど聞いているんだろうと思う。結局こういうわけのわからない管理職ってのは、何をやっていいかわかんないし、かといって事態が悪いということだけは数字を見てわかっているから、どうにかして立場は守りたい、でも責任は取りたくないと窮まっているんだろうと思う。
 しかし、彼のいう通り、上のいうことを信じきって無理難題をこなす蚊のような人が、「それが好きだからやっている」ってのはある意味納得した。管理職の中でも気を遣う人なんかは穏やかに、しかも強制なんてしないんだが、酷い管理職になると、もうあれ、口が止まんないんだよな。言ってることが数分前と全然違うことでも気にしない。とにかく自分を補強するためならどんなに矛盾したことでもべらべら口から流れてくる。間違いを指摘すると、そんな積りで言ったんじゃないとウソを平気でつく。あれ、もう身に沁みついてしまってるらしいんだよな。それも責任をなんとか他人に擦り付けたいってのが根本にある。
 で、藤原直哉の言う通り、そういうのを追っ払うなり、バイパスするなりしないとダメなんだろう。なんかホント自民党が負けて、自民党支持の管理職がよっぽど追いつめられているのか、前より圧迫が厳しくなっているような気がする。今の自民党が自己の総括をして反省なり改善するのならともかく、やたら他者の批判ばっかりして国民に「ヲマエがいうな」と思われているってのと良く似ている。まだ、自民党熱に浮かれてました、これから反省しますとか、自民党の圧力に負けて仕方なくっていうのなら、ウソであることがバレバレでも、タテマエ上許したフリをして様子を見るかってことになるんだけど、自己保身のためにやたら攻撃的になっている様子を見ると、同情の余地も無いということになるわな。
 先の大戦でも、やる必要の全くない戦争のために国民の財産・命まで奪った軍・政府関係者が、敗戦直後に国民に対して謝罪したり、反省したりするのかと思ったら、彼らのまずやったことは、国民を脅して黙らせて、軍需物資の横領や国有財産の横領だったことを考えると、今その段階なのかなと思う。そういや東京地検特捜部って、日本国民から軍や政府が強奪してしまいこんでいた物資・財産をアメリカ軍が押収するために作られた組織だってことを考えると、検察が国民に苛烈なのも納得だわな。ま、関係ないけど。
 そういうわけで、最近政治・国際ネタで新奇さが感じられなくなった藤原直哉インターネットラジオも、このリーダーシップカテでは結構世の中見てて面白いんだなぁと感心した次第。でもヨコ型リーダーシップはなかなか日の目を見ないと思うよ…。いや、職場にはヨコ型リーダーシップを持っているように思われる人が、“年下”に多く見受けられてビックリ、で、藤原直哉が、40代後半以降の人にわけのわからない人が多い*1ってのを言い当てているのに再度ビックリ。

*1:半分はまともというか、さすがヴェテランって感じの人がいるんだけど、わけのわからない人が半分“も”いてなんだかなぁですよ。