神様はじめました◎ 第6話

 コストカットで描いてないのかと思ったら、ホントにギターを弾いてなかったのか。
 奈々生が恋愛の次のステーヂについて思い悩むの巻。うーん、こういうしっとりとしたお話を混ぜてくるので侮れない。妖の寿命が長いとかいうのはむしろちょっとしたギミック程度の扱いで、好き合う男女間に横たわるなんらかの障害をわかりやすく示したという程度のものと把握すればよいのかな。まぁよく考えてみれば奈々生がなんで巴衛を好きなのかということについては、別に優しいからとか守ってくれるとかそういうのが直接的なものではなくって、漫画の都合上見目麗しく作ってあるが、それに惹きつけられたというのも単なるきっかけに過ぎなくて、彼自身の出自が野狐だということからは、おそらく本当はそれほど見栄えがするというわけではなくって、世の中の厳しさを潜り抜けてきた強さみたいなものは付与されていてそのへんに奈々美は(人間ではないが人としての)強さだとかを感じていたり庇護欲を刺激されたとかそんなのが本質なんじゃないかと思うのではあるが、そういう人間としての格の違いが壁だとかそういうものになっていると考えるほうが、まぁ寿命が長い云々というものに仮託されているんだろうなとは思わされる。
 そのへん、奈々美が冒頭に見せた表情あたりを見るにつけ、彼女の脱皮あたりを描いているんだろうなとは思いつゝ、後半は悪羅王のちょっとコメディを織り交ぜたお話に移行しちゃって日常に帰っていくところなどはフツーにうまいというべきなんだろうなと。ある意味説教くさくはあるんだけどそういうのをほとんど感じさせず、余韻という形で投げかけるってのはこれは原作が優れていると考えたほうが良いのかな。