Free! Eternal Summer 第10話

 だからさぁ。
 京アニってこういうストーリーが好きなんだろうか?。いやまぁ誰かの危機というのを作り出して、それをみんなが手助けして解決ってのにしたいのはわかるんだけどさぁ。そもそもケガをしてたら顧問あたりは絶対に出場させないし、明らかにパフォーマンスが落ちてるんだから他の選手と交代しないと負けちゃう*1でしょ。
 いちおう地方ブロック大会決勝で2位なら全国大会出場だろうし、本人はこれを最后に水泳自体を辞めるといってるしで、そのへん理屈付けはしてるけど、この作品のシリーズ構成はよりにもよってクライマックス部分に社会的には明らかに禁じ手とされていることを堂々と使うわな。こういうケガをおして試合に出るという展開は昔から使われているけど、この作品は最近のスポーツものと同じように昔の勝利万歳のスポ根とは違うという立ち位置なんだから、これはアカンと見るべき。まさか視聴者の裏をかいたというつもりでもないよな。
 なんというか、作品全体の方向性はそう間違っているわけでもないし、特筆すべきものがあるわけではないが、こういう致命的な台無し要素が紛れていると、やはりトータルでの評価は悪くなると思うんだよね。数ある欠点を押しのけてこれだけは他の作品には無いつきぬけたものがあるわけでなし。こういう言い方はズルいのはわかってるんだけど、やはりオリジナル作品を世に問うのであれば、それなりのメッセージがあって、あくまでクリエーターとして表現したいというものがあってこそ、放映すべきだと思うんだよね。とにかく新作アニメを出すという前提があって、世受けする要素寄せ集めて、技術的に加工して作品を作り上げてというんだったら、そりゃ視聴者に見透かされちゃうわな。クォリティはめちゃくちゃで、ほとんどの視聴者には早々と見切られていたんだけど、GUN道ムサシぐらいの勢いがあったら、次はどんなはっちゃけ具合なんだろぐらいには思って自分は注目はしてたけどなぁ。まぁ製作側もマンネリ、視聴者である自分も惰性で見ているわけなんで、こんな偉そうなことをいうのはおこがましいんだけど。

*1:御子柴兄が昨年凛をメムバーから外したわけでして