サイコパス 2 第10話

 シビュラシステムは権力(欲)が強い割に実行力が伴わないという。
 いちおう朱をシビュラに匹敵する力を持つ「個人」という描き方をしている以上、あまり全能という描き方をするわけにもいかず、そうなるとどうしてもシビュラは卑小化してしまうわな。お話である以上、仕方がないとは思うんだが。
 結局東金執行官のこれまたわからん動機でドラマ化してしまうという。面白いのは面白いのだが、システムと個人の対立ってなかなか難しいものはあるワナ。システムの恩恵に与る既得権益層が大量に控えていて、それが個人の反逆でどうとでもなるもんでもない。ないのだが、それを今回は鹿矛囲にちょっとしたチートを与えてうまく対置してたんだけどな。いや、結局のところ既得権益層の重圧には逆らえないという現実と、システムの欺瞞性を訴えかけるという意味で¥鹿矛囲や朱を舞い躍らせることで、視聴者に考えを促すだけでまぁ目的は達成するわけだから、やはりよくできたお話だとは思いますけども。