LUPIN the Third 〜峰不二子という女〜 第9話

 なんか直球できたようだな。
 不二子の過去が露わになったというわけでもないんだけど、ルパンがしっているということについて随分ショックを受けており、なんか物語的にステージが替わった模様。絵画女もこの様子だと使い捨てにされて終りなんかな?と思っていたら、源泉あたりでそうでもないらしいという雰囲気になっていた。まぁ不二子自身が殺さないまでもフツー役割を終えたらポイ捨てってのがパターンなのだが、ポイ捨てされてさらに殺伐とした雰囲気にするというよりは、彼女の場合生き続けて晒し者にされるってほうが物語的にも無情感を煽れるのだろうな…と思ったら、どうも絵画女は助かるらしい。なるほどこのシリーズってどうしようもない世の中のありようを示していながら、結末は結構ハッピーエンドっぽいのが多い。ルパンたちはあくまで義賊なんだな。
 自分的には不二子の過去話は二の次だったりするんだが、こういう物語の流れだとそうも言ってられない。自分の中ではまだまだフックが足りないんだけど、そういや不二子って何のメタファーなんだろ?と考え始めている。前にこの作品のターゲット層って中高生じゃなくて高めの年齢層なんじゃないかと書いたけど、自分なんかは夕方に再放送を見てたぐらいなんでヘンな話30〜60(前半)代ぐらいがそうなんじゃないかという気がする。そうなると、自分ぐらい歳を取ると、人間誰しも他人に操られる人生ってのを実感してるだろうなんて考えに到るのはフツーのことなんでねぇの?と思うので、もう不二子即ち視聴者なんて見方でもいゝんじゃないかとも思えてくる。ルパンなんてモロそういう立場のような気がしてならないんだよ。たゞ、不二子はそれを他人に知られたくなかったという態度だから、彼女自身の特殊事情もさることながら、人間誰しも古傷の一つや二つって考えに到っていないのか、まだ視聴者に明かされていない秘密がある(という提示になっている)のかよくわかんない。アルメイド伯爵だっけ?が、梟の面であることは何を意味するのか?。梟は賢さの象徴だったりするし、まぁそうでなくとも匿名性を示しているだけかもしれないし、それこそ貴族ってとこから特権階級ってことも示しているのかもしれないしで。