スケスタ#12

 物語上のどんでん返しもなくフツーにキレイに終わった。この作品がスポーツの在り方を示したものだということで、興業なら楽しさ優先で構わないけど…、ということなのだが、では競技全体でみると何が必要かという結論を示した回だと思われる。そしてそこには当然興業でなくてもやはり観客の存在を意識することは、明言こそされてないものの必要不可欠ということなんだろう。挑戦し続ける姿勢というのはまぁセルゲイブブカのように記録を刻んで選手としての注目度を長続きさせるようなものでなく(というかもっと跳べるのに目標を敢えて低く設定するのはそもそも挑戦するという姿勢なのかどうか)、全力で取り組まないと観客を魅せられないだろという形にはなってるわけで、そこに競技としての存在意義があるみたいな。
 まぁそんなわけで、今後のスポーツが目指すべき方向性とは?というテーマが上乗せされてて、個人的にはそれがコロナ禍以前も今一番のホットイシューだと思っていたのだけども、コロナ禍でさらに重要度が増してる現在、結構時代に合わせて問題提起してきたというところが一番の評価ポイント。作劇という点についてみたら、実はそれほど新しいこともやってないし、ほとんど既存作品のブラッシュアップ程度で平凡な物語ではある。だが、その分粗は取りきってるし動画部分含めてすべて整ってるからストレス一切感じずに作品に集中できる作り。まぁよー出来た作品だとは思うわ。