ゼロの使い魔F 第9話

 なんかあっけない戴冠式だったな。
 ティファニアの使い魔にもなったということで、新展開の兆しがあってもよさそうなもんだが、まぁいつも通り。たしかにこゝで目新しさを出されてもって感じではある。タバサの戴冠式の直前にもう一波乱あるってのがストーリーの常道なのだが、べつに才人とタバサのロマンスがあったわけでもなく、タバサが女王になるのをあきらめるかもしれないという可能性を示すエピソードもなくで、万事平穏無事。
 ちょっと面白かったのが、タバサが教皇から冠を受けてたこと。要するにこの世界でも宗教はあるってことで、しかも聖俗が宗教・政治と対応しているのは人間の歴史と対応しているって形をとってる。まぁヴァリエールが巫女をやるぐらいだからあたりまえっちゃぁあたりまえなんだが、中世といえば倫理・道徳はほとんど宗教が支配しているのが通例なので、そういった描写がなかったがゆえに新鮮というか今更というか。
 あとアンリエッタといゝ、タバサといゝ、政治のトップに女が立つのが当たり前の世界らしいな。ヨーロッパ史だと女領主とか封建貴族は女は珍しくは無いという印象があるが、王とか皇帝だとかはほとんど見かけないのだ。まぁこれは前にも述べたような気がするが、別にトップに立つものとしての能力に女は欠けているとかそんなのじゃなくて、単純に血統を明らかにしやすいってのがあるわけなんだけど、そんなのにあまり頓着しないのかな?。まぁ血統が明らかになりやすいだのとか相続が明白だのとか、その辺の諸々は別に男がトップに立っても数学的に見ればべつに大差ないんだけどな。
 しかし、才人の得た能力は彼自身を死に至らしめるとかという設定を見せて、しかも次にはそれを試すための試練がスグ用意されているとか、なんかもうホント消化試合にしか見えないんだがな〜。もしアニメ化の予算とかゞ潤沢に確保できていたとして、尺を伸ばして話をじっくり見せてくれるって形にできたら、それはそれでやはり間が伸びただけとも言えるのだが。別に丁寧に作ってないとは言わないんだが、店じまいしたいのがミエミエってのもなんか微妙な感じだ。