異国迷路のクロワーゼ 第11話

「紫天竜」

 命の水ってどう考えても酒だと思うんだが、クロードもよく気がつかなかったな。
 いや、なんでオスカーも酒を飲ますかな…と思ったんだが、なるほど湯音に過去を思い出させるという口実作りだった模様。グラン・マガザンとクロード父もなんか因縁があるっぽいが、まだ前フリのような気が。次回最終回なんだがこの伏線、回収するのかな?。
 なんかこっちまで狼狽してしまうな。19世紀末だと、日本どころか欧州でも医学はまだ発展途上の頃だろう。湯音は長崎出身と言ってたから蘭医が多そうな気もするが、目の色からすると日本ではそうそう知られた遺伝病でもなさそうだし、周囲の住人の知識からするとなんらかの疾患って概念よりは祟りと思うのが大半だろうしな。だから湯音も姉の病気を病気と思わず、自分がそうしてしまったと思い込むのはあの時代からすると当然のように思える。で、オスカーの言葉がなかなか現代的で、今の時代感覚からすると説得力があるとは思うんだが、あの時代にあぁいう概念を持った人間がいるのかな?と思うとちょっとよくわかんないな。医学というよりは哲学の領域のような気もするので、いてもおかしくないし、やはり宗教感からしていないんじゃないかとも思うし。まぁこの作品は現代人相手のものであって、別にあの当時の忠実なトレースをするべきだとも思わないんで、そうそう目くじらを立てることも無い。
 なんかアリスがこれまた成長したというのか、結構気を遣っているような雰囲気で和んだな。執事の応対からしても、どうもブランシュ家とクロード父との間になにか不幸な出来事があったようで、アリスもそのへん気の毒に思っている感じだった。
 さて、次最終回なんだが、やっぱなんか惜しいな。湯音およびクロードの成長物語のように思ってしまっているんだが、タイトルからして基本異文化交流モノなんだよな。そう考えると全12話でなかなかまとまっているんだが、どうも湯音・クロードおよびアリス・カミーユだけでなく、ギャルリの衰退具合とか凄く気になってしまって、かなり物足りない。そうそう今パッとひらめいたんだが、雰囲気が世界名作劇場そのものなんだよな。1クールじゃ描きゝれないわな。というか原作のストックが無いんじゃなかろうか?。