ファイト一発!充電ちゃん!! 第11話

 ぷらぐは閃登を好きなのかどうかよくわかんないな。
 まだ仕事に夢中ってトコなんだろうが。しかし充電の効率を上げるために、ほかの充電ちゃん達もせっせとスカートめくりをしていたっぽいのが笑えるな。ぷらぐの仕事の仕方が認められたって流れなんだけど、それまで他の充電ちゃん達は数字至上主義だったのがなんともな。しかし、これはよく考えてみると現代の仕事のあり方への批判なんじゃないかとも思えるのだ。
 ただし、やっぱ数字至上主義の仕事っぷりの組織であっても、実際には管理職が「顧客至上主義」とかのたまっているわけで、これまた複雑だ。ぷらぐ達の上司である、パルス課長はどうやらそういう手合いとは違って、ぷらぐの仕事っぷりを評価していたっぽい。個人的に思うところはあっても、さらに上の管理職に(リピーターが多いといえども)数字をあげなくちゃならないワケで、そこらへん上手くやり過ごしていたのだと思う。ぷらぐ以外の充電ちゃん達も数字の多寡にしか興味が無かったっぽいので、部下全員への説明もめんどくさかったに違いない。
 で、自分の職場もそう。別に自分の仕事っぷりがぷらぐと同様、対象者を人間と見て作業しているっていうつもりも、上手く仕事をやっているというつもりも無いんだけど、すくなくとも観察は十分に行ってから処置に取り掛かるようにしている。が、数字を気にする管理職が絶えず圧力をかけて邪魔をするわけだ。管理職の言った通りにして事態が悪化して手のつけようがなくなったりするわけなんだけど、彼らがじゃぁ数字至上主義って主張をするのかといえばそんなことはない。言うこととしていることが真逆なだけだ。こんなことは自分の職場だけでなく、日本の組織に蔓延しているのだろう。人を騙してでもモノを数売れ、人の要らない機能をつけてヴァリューをあげ、宣伝でごまかしてでも物を数作れ。今だにケケ中が今の日本の経済の問題は、供給側の問題といっているそうだが、モノを作る側が、利益を上げるために数生産し、それが売れないのはカイカクが足りないせいとばかりに、増税・賃下げで需要を下げる。単純な需給曲線に従うにしても、モノが売れずに価格低下して、さらにモノは売れないわけだ。上手くいっている組織もあるのだろうが、日本全国そういうので溢れかえっているのだろう。で、自分だけでなく、たくさんの労働者がうわべだけ本質重視で、実際には押し売りを強要する管理職に困っていることだろうと思う。
 で、ラス前なんだろう?。ネオジム社ってのが今までこういう仕事が当たり前ってのは、要するに末期的企業だってことだろう。ストーリーの流れとしてはまだパルス課長やぷらぐのような良識派はいるし、今他の社員も変わっている最中って描写だが、現実の末期的企業には、ぷらぐもいなければ、理解のある管理職も居ず、ならたくさんいる社員も変わりようがないだろということになる。が、そんな現実を見ても視聴者が面白いと思うはずも無く、ここはファンタジーを見せている場面。
 さて、来週最終回なわけだが、ロナが何のメタファーもしくは記号なのかがよくわかんないな。人の気持ちを理解出来ないし、しようともしない。絶大な力を持っており、所与のものとして疑問にも思わず、それで他人が傷ついても、オモシロイとしか思わない。他人からは見えず、孤立している。まぁこれだけ挙げれば、自民党世襲議員を想像するのだが、ロナも哀れむべき対象って立ち位置がちらほら見えるので、なんか違うような。憎むべき対象なら、もっとつきはなすはずなのだが、どうも登場人物に悪人は存在しない作品って構成のような気もする。
 この作品を見始めてから、もうちょっと働くことに対する気概だとか、ペーソスだとか、いろんな種類を堪能できるのかと思っていたんだけど、ちょっと違うようだな。仕事のあり方についてもテーマを絞っており、あとはラヴコメ要素が満載。娯楽作品なんだからそれでいいんだけど、自分的にはもうちょっと中身が濃いほうがありがたいんだがな…。