「頭のない騎馬男」と「事業開発の職人」と「優秀な人をたくさん働かせること」 - michikaifu’s diary

 ちょっと面白かったので。

 現在の事業はきちんとまわっている、つまりオペレーションや日々の営業といった、「手足」の部分はちゃんとしているのだが、それを全体として相互関連させて意味を持たせたり、業界の環境や趨勢を観察・分析して次に何をすべきかを考えたり、時代に合わなくなった事業をどうするか考えたり、そういった「頭」の部分はいったいどこにあるんだろう・・・と、よくわからない場合があるのだ。


 伝統的に、日本の企業(とくにメーカー)の中では、こうした機能は「頭でっかち」「机上の空論」「無駄なオーバーヘッド」とみなされがちだったと思う。アメリカでMBAをとって帰国したらすぐに「垢を落として来い」と工場のラインに行かされたりするような、文革中国の「農村下放」みたいな話が昔からよくあった。だから、今に始まった話でもないとも思うのだが、長い「スリム化」の時代の間に、「とにかく今日の稼ぎを上げなければ」と事業開発の人員を削って営業にまわしたり、「展示会視察に出かける出張費は出せない」といって予算を削られたり、そういったことが積み重なって、どんどん「事業開発能力」が細ってしまっているんじゃないか、と思う。

 今居る現場も、あぁ、そういやこういうことやる人がいないよなと実感する。別に現在の事業がきちんとまわっているわけではなくって、かなり若手に無理をさせてごまかしている部分が大きかったりするんだが。特に赤強調部が顕著。例外処理に現場が振り回されて、それでもサビ残でなんとかしのいでいる状況。当の管理職は早々に帰宅ってパターンは多いねぇ。
 しかし、下放は意味が無いってのはよくわからんねぇ。MBAなんてのは役に立たないってのが定説になっていると思う(さすがにMBAに価値がある業界もあるとは思うんだが)んだが、ウチにも、やたらキレイ事を言って現場を振り回す輩がいて(特に怪しげなセミナーに引っかかったのか、管理職にそういう傾向のものが多い)ってのは前にも書いたような気がするんだが、どうだろ?。そういうのはダメになりつゝあるときにバックれるので、迷惑極まりなかったりする。責任を取らないんだよ、管理職が。割と上流部で出世していく管理職がそういうのだったりするんで、もっと現場を見て話をしてもらいたいと思ったりする。
 で、下放にも意味があったりする。というか、現場にいて地道に状況改善を周囲にストレスが無くやってのける人にこそ管理職になって欲しかったりするんだが、そういう人は割とならない場合が多い。っつーか、なりたがらない。
 大体「上層部にだけ都合のいい結論ありき」で仕事が降ってくるので、正直こういう事業開発だとか、仕事の方向性を決める人がいたところで無駄になってしまうような業界だったりするんだろうなと思ってしまったりする。上層部とか明らかな自民党支持者だし。どうするんだろ?、ここに到って自民党のボロが結構顕わになってきているんだけど。今いる管理職とか、でもそれつながりで出世しそうだともっぱらのうわさだ。まぁ終わっているんだろうなとは思う。