ドルアーガの塔 〜The Sword of URUK〜 第7話「常春の館」

 パズズはちゃんと親をやってるじゃねぇか。
 要するにヘナロは甘え症なわけだな。アミナの密命を帯び、ギルガメスの影を守ることという彼女のミッションが明らかになりましたよ。ジルたちが影を消滅させるのであればヘナロは殺さなきゃならないってわけですか。この館にとどまるのであれば影は安泰ってわけで、それも一つの解決法と。で、ジルたちはヘナロがパズズの娘だとわかっていないわけだ。
 訪問者が望む幻影を見せるという仕掛けながら、望むまゝの姿なのではなく、死者の魂も行きつづけて生きているときの人格を保ったまゝであるというのがなんとも泣かせる。アーメイはあくまでジル達の意思に任せるという心遣いで、パズズは有無を言わせず娘に前に進ませるという方針。カリーはどっちでもいいってところかな。
 訪問者に幻影を見せて安住させるってのは、まぁ今の日本と酷似しているところがあり、ウラーゴンお付きのクムが結局残ったというのも、平凡な人間はどうなるかってのを示しているとは思う。豊かさを享受すれば人間ってのは安直に流れるものだよな。しかし、それも一概には否定できない自分もいてだな…。でもああいうのを維持するのは結構なコストがかゝるわけで。
 こういう展開は昔からあるもんなんだけど、自分が年を取ったのか、いやこの作品がかなり現実とリンクさせて具体性をかなり持たせているってのもあると思うんだが、よく出来ていると思った。