A47アンプ製作備忘録

 アニメ視聴に少々使ってみたわけなんだが、やっぱりアンプを通して聴いたほうが音がいいような気がする。単純に音が大きくなったからヘッドフォンの今まで聞こえていなかった音が聞こえるようになったというだけなのか、作ったアンプの素性が良いのかよくわからないです。とりあえず昨日から、製作順を追ってメモをしていきたい。

  • まず表パネルの穴あけVRと表示ランプの穴はφ8㍉なので1㍉→2㍉→3㍉→5㍉→8㍉と拡張する形で穴を大きくしていったところ、大して手間もかゝらず空けられた。問題はスイッチとプラグ端子。φが11㍉だったおかげで、10㍉まではドリルでオッケーだったものの、それをドリル用砥石ビットで拡張するのにえらい手間がかかった。材質がアルミであるせいか、目が詰まってなかなか削れないのだ。結局ダイソールーター用金属製ビットで削りをいれて砥石ビットで滑らかにするという手順でようやく目的の穴を空けることができた。穴が大きすぎて取り付けた部品との間にスキマができて見苦しいということはさすがに無かったが、機器の顔である正面にかなり傷がついた。11㍉なり11.5㍉のドリルを購入すればよいのであろうが、チャックにはまるかどうかわかんないし、第一1本1800円とか10㍉までのドリルセットと同じぐらいの値段がするのだ。購入した100Vドリルだが、最初全然穴があかなくて、ポンチガイドからずれまくって役に立たなかったのだが、あとから回転方向が逆だったと気付いた。それじゃぁ穴があくはず無いじゃんということで。充電式ドリルもよくよく見たらトルク調整をしてドリル用にあわせれば、時間はやはりかゝるものの、穴はあけやすくなったような気がする。
  • 底板 は基板取り付け用に3㍉、トロイダルトランス取り付け用に6㍉だけでいいので、2.5㍉厚でありながら手軽に空けることができた。ねじの頭を沈めたくて5㍉の穴をあけてみたが、ドリルの先端形状からしてすり鉢状の穴しか空かないのでワッシャーぶんしか隠せなかった。むしろトロイダルトランス用のねじ頭を隠したかったのだが、φが15㍉もあるので最初からあきらめた。この2枚の処理で3時間ほどかゝったかな。新ドリル購入ですんなりいくと思っていただけにがっかり。
  • 基板上に部品を並べてみて実体配線を考える。今まで紙にいろいろ書いてみて試行錯誤をしてみたが、部品が揃って始めっからやってみた。OPAを左右二つで分離するか、初段とバッファーで分離するか迷ったのだが、OPAは設計上増幅ユニット二つが同パッケージにあってもチャンネルセパレーションはちゃんと考えられているとのことであったので、初段とバッファーで分けるようにしてみた。これならOPAを交換して音の違いを試せるということもできますし。チャンネルセパレーションはむしろ左右で電流を融通しあわないように電源をきちんとしてやったほうが効果があるらしい。部品数もそんなに多くは無いし、結局2時間ほど考えて電源部から配線を始めることにした。
  • 配線 配線自体は電源部を平滑用Cのスペースを極力抑えつつ、入力Cが実はかなり大きかったので部品配置が結構きつきつとなった。しかし、これは使用したRがデール音響用巻線抵抗3Wを使ったことも大きい。これがまたでかいんですわ。初段・バッファーの出口にはめてある47Ωの抵抗はさすがに大き目の容量を使ったほうがいいのだが、それでも½㍗で済む話。体積からして桁が違うと思うほど大きいデールの抵抗は基板半分ぐらいの面積に寝かせて配置するととても入りきらないので10本使ったうち、4本は立てて使った。あとから増幅ユニットが1パッケージに1つしか入っていないアナデバのOPAに下駄を履かせて使うときに邪魔にならないよう、極力ICソケットの横周囲には部品を寝かせて配置した。
  • 確認作業 早く動かしてみたいので、普通は配線をよく確認してから電源を入れるのだが、配線時に確認をしながらはんだ付けを行うのでまずはOPAを刺さずに電源を入れてみた。テスターでOPAに供給する電圧、アースラインをチェックして、特に問題が無かったのでいよいよICを刺してみることに。この時点で午前2時か3時ぐらいだったと思う。
  • 音だし いきなり高価なヘッドフォンを繋いでダメにするのも怖いので、ダイソーで買った100円ステレオイヤフォンで音だし。なにやら間歇的にボツッっという音がするので外して確認してみる。OPAに供給する±を確認してみると、どうも−電源がおかしい。ふらふらしているし、そもそも−ではなく+にふれているようだ。原因がよくわからないのでしばらく困ったが、部品一つ一つを手で触ってみると−電源を供給する三端子レギュレータの7915がかなり熱くなっていて原因が特定できた。裏返しに配線してました。部品のリード線を絡めるような感じで配線しているので取り外すのに苦労したが、とにかく取り付けなおしを完了して電源ON。音が出ましたよ。しかし、VRの配線を間違えていたせいで、ノブを左に回すと音量最大、右に回すと最小になっていた。あとハム音がすごかった。でもアンプに至るコード配線の見直しでハム音は突然しなくなった。
  • 事後処理 この時点でのだめカンタービレ最新話でラフコン2番で視聴を始める。OPA供給電圧を測ってみると+が21.3V、-が22.4Vとか出てるんですけど。OPA2604の最大定格は45Vだからギリギリセーフですが、三端子レギュレータ7815は+15V、7915は-15Vのハズ。どうなってんですかね?。しかし三端子レギュレータの入力、出力部に3300μFの電解Cを使っているので、容量がでかすぎるんでしょうかね?。あとはVRへの配線換え。またハム音。ヴォリューム最大部でガリ音が。音に迫力はあるので結局ケースの蓋を閉めて様子を見てみることに。またなんでか原因はよくわからないのですが、ハム音が収まる。
  • で結局今に至るわけなんだが うっすらとハム音は残っている。メインの2Kマシンだと聞こえるのだが、サブのXPだとファン音のせいでハム音がマスクされるので気にならない程度。トロイダルトランスで漏洩磁束が少ないものの、結構キツキツの配線なので、やっぱり電源ノイズが載っているんしょうか。その他は取り立てて問題は無いように思われる。NECのC811CとかOP275を買ってあるので、音質比較をしてみたいところではある。