シャイ#13

 世界観とキャラ説明、前回までの概略と記者と新キャラ登場とか。正直面白い作品だと思ってみてるわけではないんだけど、テーマがなんで今更…みたいな感じなのがめちゃくちゃ気になってるので…。戦争がなくなった…ヒーローが頑張ったからって、まずファンタジーというか、戦争の原因である大国による搾取が解決した…というわけでもなさそうだし、ならもっとミクロなところでいう人による「他人から奪ってまでも自分が豊かになりたい」という欲望が解消したようにも見えないし、まぁフツーに考えて最強の軍事力を持つ世界最大のテロ国家であるアメリカ合衆国でさえ凌ぐ軍事力で他を圧倒した…と考えてしまうわけなんだが、それもよくわからん。人々の意識が変わったのなら、自分が発生させた、もしくは社会に内在する矛盾がトラブルとして発生した…のなら、それは個人や社会が自主自立自治の精神で解決されるべきもんだけども、警察が解決すべき犯罪をヒーローがなんとかしちゃってるし、やはりこの2期に至っても、「個人の気のゆるみや欲望が発生させた矛盾の解決」をヒーローという便利屋に丸投げ…という、現代日本でもエッセンシャルワーカーがワープアに陥ってる現状とそんなに変わらん感じ。
 自分で発生させたトラブルは自分で解決しなければならない…ということであれば、その大変さを想像、もしくは実感すれば人はできるだけトラブルを発生させないようにするだろうし、自民盗のようなカルト犯罪集団の存在を許していたら自分たちがやせ細ってしまうということであれば、そういう組織が発生しないようなシステムを目指すだろうけど、結局そういう資本家のような搾取を目的とした連中にとっては搾取環境を整えてくれる自民盗は非常に都合のよい存在なのであって、それになびく欲ボケ連中もわんさかいるのでなんともならないわけなんだけど、結局「人として、社会としてできるだけトラブルを発生させないようなシステムづくり」を目指して、そしてシステム自体に新たにトラブルが発生したら即解消するための仕組みが臨機応変に作られるということがあって、それでも発生しちゃうトラブルはどうするか、ということであればまだ話は分かるんだけども、最初っから自分の行為が周囲にどんな影響を与えるのか最大限の対処も配慮もしないで欲のまま行動し、それで発生させたトラブルは便利屋に丸投げ、だからヒーローは必要なんだ…と言われても、そりゃ上記の通り、エッセンシャルワーカーがタダ働きさせられて潰れるしかなかろうよとしか言いようがなくて、この作品がまだそういう議論の入り口にも立ってなさそうなのがまぁなんというか。チャンピオン連載だからイノセントにヒーローカッコイイという少年読者向けとしてそりゃスタート地点は厳しいところからだろうなとは思うけどね…。今期でそこまで進むのかな…というのをちょっとでも期待していちおうチェックはするけど、今までが今までだったから、あんまり期待はしてないといったところですかね。