聖女の魔力2#11

 主人公カップルに師団長が割り込んでくる話。聖女の知名度を利用する云々はともかく、本当に魔物退治が終わったようなのがなんかホッとする。なんのかんのいって、この手の作品はラスボスまでやらずに「俺たちの戦いはまだまだこれからだ」ENDが多いし、ラスボスを倒してしまう作品でもバトルシーンをクライマックスとして盛り上げちゃうので、なんつーか、ラスボスで敵のステータスがやたらインフレしないし、こういうしっとりとしたミッションコンプリートの仕方は逆に新鮮。
 前期ではJK聖女を王子が猫可愛がりしてたので、今期で王家が主人公を確保しないのがどうにも不思議に感じてしまう。宗教的な要素を紛れ込ませてないのが不思議なんだけど、貴族の誰かに嫁いで影響力が増してしまうのなら、それは王家を揺るがす勢力になってしまうので、普通は誰にも手を触れさせないよう神格化するか、やはり王家が確保しちゃうと思うんだけど、やたら主人公の自己決定権を尊重してるのが近代的あり方なんだよな…。
 さて、そろそろ手じまいといったところだろうが、主人公が異世界で身につけた能力は決して努力して獲得したものではなく、いわば異世界に転生したときに所与のものとしてあったわけで、初期こそJK聖女との対立で下積み生活をさせられたものの、周囲の理解力のある人たちに囲まれてそのうち認められ、自分のお気持ちを周囲が理解してくれて御褒美の旦那様まで貰えちゃう…というのはもう本当にご都合主義以外の何物でもないのだけども、これはいわゆる男向け萌えアニメと男女逆転したら同じ構造なので特に何とも…といったところだろうか。なんかむしろ放逐系異世界セカンドライフ系の作品がなんのかんのいって主人公がトラブルシュータ―として使い倒されてしまうのをよく見かけるので、このように異世界のんびりライフで褶曲してくれるのは精神的にも落ち着くし、自分がこの手の作品に求めていたものがようやっと得られるって感じで、この2期はそんなに印象は悪くなかったなぁ。

ヘルク#23

 敵の本拠地につく前に主人公と人間側がバトルに入るの巻。うーん、特筆すべきところはないかなぁ。思慮深そうなかつて主人公兄弟を救った貴族が本当は何を考えて国民を奴隷化し、侵略を繰り返してるのか明かされてないからなんともだけど、いちおう次回は因縁の対決があって物語は終わりそう。まさか主人公側が負けるというBEで終わるとも思えないけど、今回、ラスボスを倒した後がホンバンとか言ってたわけで、それは尺が無いからすっ飛ばして未来は明るいとかなんかで〆るのかねぇ。