ガッチャマンクラウズ インサイト 第8話

 わざわざなぞなぞにしなくてもとは思ったが、正体を視聴者に考えさせるというのが目的なんだろうな。
 吹き出しから生まれた怪物が出現当初は親しみやすいけど…というお話。一つになろうというのはおそらく同調圧力のマイルドな形だろうし、それに依存する人間が相も変わらず判断は他人に丸投げだから、製作者としても視聴者にこれはいけないという警告を付与してる。そしてゲルサドラの相も変らぬ自覚のなさ。まぁあの怪物も人々の欲望から生まれたという形にしているからどう考えてもロクなことにはならんわな。
 だからダメだというつもりは毛頭ないんだけど、視聴していてあまりスカッとしない感じ。社会を観察して常に考え続ける態度でいれば、ゆる爺ではないが、何を今更ってところかな。なにか新しいものを見せているようで語っていることは別にあたらしくもなんともなくって、そしてそれは割と本質に近いものなのだけども真剣に語ると白けてしまうから毛色を変えてみましたってことなのかな。なんかこういう語り口にしないと気にしてすらもらえないという製作者のやるせなさが見えるようでうーんといったところ。