ガッチャマンクラウズ インサイト 第11話

 ガッチャマン(はじめ)が空気を変えるためにサドラを殺すという提案をする話。
 うーん、なんだかなぁ。おそらくこれは謎ではなく、わざとバレバレにしてると思うんだが、ゲルサドラをはじめが演じていて、ゲルサドラの命を絶つのではなく、社会的に殺すとかそんなのを画策してるっぽい。ほんでもってゲルサドラをはじめが演じてたとかそんなの。
 ゲルサドラは空気を作ったのではなく、空気が権力として働く仕組みを作ったのであって、実際に空気を作ったのは大衆であるのだから、あまりゲルサドラに責任はないと思うがな。民意がダイレクトに反映される仕組みを作ったというだけなんで、アホなのは民意。では、この反省から民意を反映させないシステムを作るべきって答えになりそうなもんだが、そうしたくないからはじめは考えるとか言ってる。
 もちろんそういう構造自体が今の社会問題そのものってところには変わりがないんだけど、正直ネットでの炎上騒ぎを題材にちょっとピーキーな例を取り出しちゃいましたねというところ。前にも言ったとおり、自民盗が共同体を解体したからむしろ空気の影響力は昔ほどじゃないんじゃね?という風に思っていて、たしかに空気の功罪ってところも重要なんだけど、日本の問題の本質はもっと別のところにあるんじゃね?という、なんというか、スタッフはわかっていて気を逸らしているのかな?という風に思ってしまった。いや、そういうのも描かれているのではあるけど、その部分はわざと分散させられ、ちょっと筋違いなテーマを軸に据えられているのかなと。
 いくら考えるきっかけとはいえ、やらせを採用するのはどうなんかなという気がしないでもない。ゲルサドラは赤鬼ではじめは青鬼であって、泣いた赤鬼をなぞることで何か解決するのかな。まぁ結論を急ぐのは本当ならやめとくべきだが、とりあえず今話を視聴した直後の違和感をメモとして残しておくことに。いちおう作品の結論は最終回に置かれているようだから、正式な判断はそこでするべきだろう。