魔弾の王と戦姫 第1話

 加賀さんの声だなぁと思ってたら案の定@井口裕香。サイドポニーなのもなぁ。
 一応第1話だけ感想を書いてみることに。中央の貴族の増税や人喰いっぷりは安倍政権の、数は多くても弱い軍隊は空洞化した日本の産業のメタファーだとスグわかった。主人公は未だに日本ではいるはずのない実力派のリーダーで、敵の実力主義で懐の深いところは以前だったら合衆国なんだろうけど、これも今となってはどこにもない国ではあるワナ。実力があれば出身は問わないというスタイルは古代中国の強国には良く見られる形式なんだけど、そこはおそらく日本人ならモデルにしやすいところ。
 主人公が封建領主で、領地の名がアルサスというのはやっぱり仏独間のあの土地を意識したもんだろうね。主人公に守るとか言わせてたけど、現在ではちょっと郷土愛にはつなげにくいな。政治屋は票田だとか吸い上げるための利権ぐらいにしか思っておらず、地方の名士というのが文字通り絶滅しているわけで、まぁ領地の屋敷のシーンがあったのを見ると、せいぜい領地は家族ぐらいの意味しか与えられていないような気がする。
 いやまぁファンタジーではあるので、捕虜だとか身代金だとか一部歴史に即した制度を取り入れてはいるものゝ、さすがにリアリティなんてありはしないので、原作者がどのように現代世界もしくは現代社会を把握して、それをこの作品世界に仮託しているかにはちょっとばかし期待したい。都合よく切り貼りできるんだから、それなりの説得性のあるものであっては欲しいワナ。
 しかしなんだねぇ。本編の話をさせてもらえば、身代金待ちの捕虜が自分の領地の危機だからといって駆けつけることができるわけはないんだが、これだけは参ったな。
 全体的に、以前視聴したクイーンズブレイドの雰囲気が感じられた。OP・EDに特徴的なコスチュームの多様なキャラがお目見えしているところとか、もうズッポシって感じ。あの作品、一通り見た感じでは馬鹿げた設定ながらいざ視聴してみるとメッセージ性には見るべきところがあって、なかなか侮れないものがあったので、原作付きのこれが雰囲気が似ているということからまぁそんなところかなと思わなくもないというか。