PSYCHO-PASS 第20話

 全24話かと思っていたが…。
 うーん、槙島の理想と、幸せを与えられるが選択させられるだけの民衆の間にどれだけの差があるんだろうなと。朱が思い浮かべた2名はシビュラシステムに愚痴をたれていたので、なんか四ヴゅらシステムの維持にNoを突きつけているように見えるんだがな。まぁ自分もこの歳になると安定の重要度があがってくるのはわかるんでアレだが、どうなんだろうな?。
 朱が看破していた悪人による社会の構成ってのに引っかゝるな。特異性を持つ脳が多様性を確保するってのはわかるんだが、それを統合して安定した社会システムを構成するというのに無理があるような気がする。そもそも統合すらできんだろ。まぁその辺の論理に付き合ってもしょうがない気はする。所詮特異体質というのは罪を罪として断罪されないということは、特権階級が何をしても許されるというのと等価なので、要するに権力の暴力理論と変わらんだろうし。
 自分が予想していたのと違っていて結構楽しめたな。まず、シビュラシステムが本当のことを明かしたことが意外だった。朱をウソでたぶらかすことは十分可能だし、真実を明かすことはリスクが上昇するだけのような気がしていた。朱が考えていることがシステムには丸わかりってのもな〜。それが可能だからやれ犯罪係数だのが測定できるってことなんだろうけど、本当に人の思考がわかり、それを完璧に管理できるんだったらそもそもこの物語が成立しない。そこは思考をトレースはできないが、感情を傾向というぼんやりした形でしか数値化できない(判定には統計処理しかしないというか)という程度のものなんじゃないかと思うし、そう思ってこの作品を捉えていたが、まぁその捉え方が正しいかどうかは別にして、完璧な感情コントロールはできはしないだろう。で、シビュラシステムの存在を拒絶できないってのもな。まぁ普通に考えるとそう考えてしまうように誘導しているという風に視聴中は思っていたが。
 狡噛の助命を取引に使うってのは読めたんだけど、朱はてっきり特異体質ということで、シビュラシステムの一部になるのかと思ってた。が、槙島の生存引渡しとのバーターという条件だったから、なんかおそらく槙島→死、狡噛→死の結末になりそうな雰囲気。もちろんシビュラシステムを破壊してしまえば狡噛生存という目はあるんだが、ディスとピアものゝパターンとしては、普通続いていくってのが鉄板なので、可能性としてはやはり槙島も狡噛も死ぬんだろうなと思っている。