で、Brooks TeamProの下拵え。

 Swiftで大分慣れたような気がするのだが、今回も革全体に浸み込むようにProofideを吸わせてみることにする。前回Swift Brownでは表側がいつまでもベタベタするぐらい吸わせてしまったので抑制気味にしたいとは思っていた。
 
 ファンヒーターの前にサドルとProofideを置いていたら、Proofideはすっかり融けてしまって液体になっていた。サドルは後方のBrooksのプレートが浮き上がってしまっていたのだが、元からだったのか思い出せない。ゆるゆるのグリスより液体になっていたほうが、サドルに垂らして隅々まで行き渡らせることが出来るとも思い、そうしてみた。広いところに注ぐのは楽で、クロワッサン部にもまわし掛けることが出来るのだが、細々としたところはそそぐこと自体が難しい。前回のSwiftでは前部のところ、金具と革が接しているところが染み込み難かったようなので、そこを重点的にやってみる。
 
 三分の一か四分の一ぐらいあったのだが、あっという間に無くなり、ついにProofide3缶目に。これもファンヒーターで暖めて、ゆるゆるにしながら塗っていくのだが、温度が上がると体積が増えるのか、溢れてこぼれることがあって困った。
 
 一応2時間ほどの作業でほゞ全体に浸透した様子。全部に行き渡ってしまったら違いがわからないので、まだ染み込んでないところがあるうちに撮影してみた。ちなみに奥はSwiftのBrownの下拵え済みのやつ。しかしなんだな、Proofideが染み込んでしまったら、BrownはBlackと変わりない色だし、HoneyはBrownと変わりない色になってしまうな。
 さて、最后の仕上げ、Sno-sealを表に塗ってみる。これもファンヒーターでゆるゆるにしてから塗るのだが、今回はSno-sealの容器をファンヒーターに近づけすぎてしまって、その樹脂容器が軟化して蓋が嵌め難くなってしまった。反省。表面、切り口に塗ってしばらく放置し、その後ウェスで余分なのを拭き取った。拭き取り当初は粘ついてまるで接着剤を引き伸ばしたようになってしまったのだが、しばらく磨いているとスッと余計なのが取れて滑らかに仕上がる。なんなんだろ?。仕上がりはコレ。
 
 Proofideが脂、Sno-sealが蝋なので、相性が悪くてSno-sealが脱落したのか?とも思うんだが、表面は蝋のような手触りなのだ。切り口からは革内部にSno-sealが染み込んでいるので、オモテにもSno-sealは付着していると思う。先程重量を測ったら560gとの表示が!。なんか減ってる。これまた何でだろ?。Proofide染み込ませ作業中にはファンヒーターで熱していたから、水分がProofideと置換、その後蒸発したとでもいうんだろうか?。つくづく謎ではある。まぁ比重は脂のほうが小さいんだが、そもそもサドルに相当量の水分が本当に含まれていたのか、そして本当にProofideと置換されたのか?。まぁ考えても仕方の無いことではある。
 さて、このTeamProはBMC SL-01に取り付けるつもりではあるのだが、いつになることやら。たっぷりあぶらを浸みこませているとはいえ、TeamProは硬くて慣らしに時間がゝゝるとの噂だし、なんともいえないな。というか、めんどくさくてサドル交換せずに済ませてしまう可能背もあるのだが。