Steins;Gate 第11話

 ぬるぽ
 なんか話が大きく動いたのか動かなかったのかよくわかんないな。タイムマシンは階下のテレビと連動しないと働かないとか、人間の記憶を過去に飛ばすとか、セルンの監視下に置かれたとかを考えるとたいした変化なんだが、でもトークの応酬ばかりでメムバーに変化があったようにも思えないしで。そういや萌郁の露出が少ないなと思ったタイミングで顔出しがあったりして、いろいろ構成に気を遣っているようには思えた。
 紅莉栖の身の上話は「気のせいだろ」と思わせないところが凄かったかな。いや、天才少女の存在自体がフィクションってなもんだが。おかりんの対応も、あの普段のオタク言動がやらせというか作為ではないかと思わせるほどのものだな。ちょっと的外れな行為は海外ドラマにある気の逸らしというかギャグのようにも感じられたし、内容如何によってはお洒落ともなりうるのに、なぜかオタク方面に突き抜けてしまうという。
 つい最近憚(はばか)りながらを読了したのだが、このヤクザの親分とおかりんのメンタリティが不思議と一致することに驚きを感じる。というかおかりんってのは男のバカさ加減を端的に示しているんだよな。つまらんこだわりがあってそのために突っ込むようなところがありながら臆病なところもありで。でもそういうバカな男であっても、女自身に日常で満たされない弱みがあったりすると、その優しさにころっとやられるんだろ。うすらぼんやりしているように見えながら、実はまゆしーはしっかりものであり、紅莉栖も負い目がなければ聡明な少女だから、基本女のほうがまともで、男はバカであるって構図にはなってる。まぁベタなものであって、オタクという皮が奇天烈で、新しい何かってものがあるわけじゃない。何かに打ち込む姿がオタクであるか、ヤクザ的生き方であるのかの違いでしかない。かといって、女が「男ってバカよねぇ」と呟きながらも、その男に助けられるってのを延々と見せつけられて退屈か?って言われると、不思議とそうでもないんだよな。