No. 6 第2話

 いきなり4年後。
 いやぁ、何かの間違いで話数すっ飛ばしたのかと思ったよ。まぁそれほど唐突だったワケだが、さすがにそういう構成だと呑み込めたよ。
 沙布の告白もビックリしたなぁ。というより、アレ、素で言ってるのか?。生物関係の専門だから、いわゆる理系的な考えが染み付いているとかそんなのとか?。いや、さすがにそれは無いと思うんだがね…。
 いちおう紫苑が期待されていた将来を失うことで落ちぶれたという描写になっていたが、うーん、なんだろ?、前の生活と比べてそんなに嫌な生活のようには見えないんだよな。もちろん紫苑やその母の性格のよさがそう見せているって要素も十分にあるんだけど、むしろこういう生活のほうが人間として身の丈に合っているというか。っつーか、最后のシーンで壁の外側の様子が「衝撃的に」描かれていたが、こうやって視聴後ゆっくり考えてみると、「恵まれていた生活」と、「今回の生活」、そして「壁の外の生活」との落差のバランスを上手くとっている感じはするな。多分前の生活、沙布やその祖母が享受している生活ってのは不相応というか不必要な豊かさなんだよって主張も織り込まれているんだろう。
 しかし、人に寄生して宿主を老いさばらえさせて孵化する蜂なんだが、やっぱそういうメタファーだよな。で、当局の言いなりにならなければすべてを奪う社会システムと、助けられたことに報いる人間的繋がりの対比、社会の不条理とか、いち早く現代性に切れ込んできてくれて嬉しい限り。