猫神やおよろず 第3話

 寝ている時に知らず知らずのうちに手伝ってくれる小人さんかと思ったら、マジで式神でしたか。
 ん?、設定は馬鹿げているが、やけにしみじみとするぞ。前回薄っぺらい内容だと思ってしまったが、それでも芳乃を新入社員と考えると、なかなかにしてホロリとさせられてしまったんだよな。で、今回もよくある職場のワンシーンと考えるとなるほどメッセージ性はあるよなと思った次第。単なる漫画家の出来事ってんじゃなくて、常に自転車操業の(中小)企業と考えても成り立つんだよな。職務命令で理不尽を押し付けるんじゃなく、状況を共有し、経営層も社員も苦楽を共にするって構造だろ。ウチの職場も社長というより、管理職と職員がそういう関係だったなんてこともあり、それが最近めっきり管理職が理不尽なサラリーマンと化していて考えさせられる。仕事内容は昔とそう変わって無いんだけどな。で、前回産廃業者だった二人組みが今回は食品の配達業者になってゝ、これがまたまっとうな商売をやってるんだよ。
 まだ2〜3話で、これからどう話が転ぶのかよくわかんないんだけど、こうやって振り返ってみるとこれはこれで「理想の職場」なんてものを提示してるんかな?と思い至ると、案外この作品もバカにしたもんじゃないなと。常に危機に晒されている職場で、緊張感で神経がやられそうな描写より、このヌルさがかえって心地よいというか。
 しかし、今度は芳乃がレギュラー化ですか。まぁ日本で言う八百万の神ってのは、万物に神は宿るってとこもあるだろうから、一度かゝわりをもったモノとずっと繋がりを保つってのは、ありうべきことであり、また、昨今個人分断化の著しい近代社会において、絆の復権としてそういう体裁を取ることもある意味納得してしまう。そういや配送業者の車、なんで式神に狙われたんだろ?。