学園黙示録 第10話

 嫉妬の嵐とか、そういうの無いんだ。
 高城家での出来事。しかし、高城家が藩主の家柄って設定はいゝのだが、ヤクザまがいの人間を飼っているってのはやりすぎのような気が。っつーか、見かけはまんま右翼だろ。いや、昨今巷でよく見かける職業右翼とは違うんだケド。高城父も高城母もそれなりの教育を受けているっぽいな。高城父の責任感っていうのか、自分の手を汚すことも厭わないってのは潔いんだけど、大体において日本の特権階級ってのは人の手を汚させるってのが圧倒的だから、フィクションとして美しくても、やっぱありえない感じはする。にしてみると、沙耶自身の思考様式が解せんな。決して甘やかされているわけでもなさそうなんだが、親子の対立からするとやはり認識の甘さがありそうなんだけど、喰うか喰われるかって視点は、支配者のソレより、下層のソレに近い。が、高城家が飄々とした感じだったら物語にはならんわな。アレも旧家然とした描写がやりすぎなんだが、まだ「紅」のほうが日本の特権階級らしいっちゃぁらしい。
 話の筋としては、高城家という一時的な安息の地を去るための理屈作りってとこだが、今回のキモはなんといっても平野をネタフリにしたチームの結束だわな。まぁ高城父というか、高城家の格が壁となった典型的な危機演出ではあるんだが、これが燃える。が、現実だとなかなかあゝはならないんだよねぇ。