なんのかんの言っても、自民党は労働組合潰しで人気取り→権力維持なんだろう。

 病院の待ち時間の暇つぶしに、にっぽん部落 (1967年) (岩波新書)を再読していた。で、自民党政治の歴史からいうと、権力闘争の手段として労働組合潰しで利権を拡大してきたことに驚かされる。上記本には「…郵政省や電電公社の労組は強力だから…」とあった。
・1985年 電電公社・専売公社解体。
・1987年 国鉄解体。
・2001年 郵政省解体。
・2007年 郵政公社解体。
 で、今自民党が盛んに行っているキャンペーンが日教組自治労潰し。もちろん、民間の労働組合の勢力を削ぐことにも余念が無い。戦後ほぼ一貫して組織率が下がっている。 
 なんというか中山成彬チャンネル桜でまた暴言を繰り返している。宮崎に高速道路がないのはみっともないからなんとか作って欲しくて、そのまんま東自民党のイメージアップに貢献したから、そのご褒美*1として国土交通大臣にして貰った(他人の功績で大臣に成り上がった)。しかしその仕事はそっちのけで、自分の人気取りのためだけに他者の誹謗中傷を繰り返して、野党はもとより、自民党内部で総スカンを喰らって、まだ反省してない。確か公式に日本は単一民族や成田空港ではゴネ得*2といった発言は撤回したはずなのに、またもぞもぞ言って実は本当のことであることを繰り返している始末。がんばっている教員には報われるだけの予算を確保しているとか言っていたが、地方公務員は警察を除いてほぼ全職種で大幅な賃金下げが行われている。ウソを言うのも大概にしろと思うのだが、これまた日教組批判で激励の言葉を貰って調子こいている。なんというかわかってやっているのだと思うが、サクラを動員してその支持があったから私は悪くないと言っている中山は、やらせTMで意見調整とやらをしたアベと何が違うのだろう?。
 結局労働組合が弱って得するのは経営層なわけで、2000年以降の労働分配率は減少しているらしい。バブル崩壊後、2000年までむしろ増加しているのがアレだが、企業としては利益が出ないのに、賃金はなるべく減らさないよう努力していたからと見れば納得である。2000年以降、子鼠内閣になって景気回復したといわれるが、労働分配率が減少した上に、人件費は役員報酬も含み、それだけは大幅に増加しているわけで、労働者への還元は減らしに減らされたというわけだ。これも労働組合が充実していればまだ賃金交渉で阻止する余地があったのだろうが、いまや派遣やバイトなどの非正規雇用者はその企業の労働組合になんて入らないわけで、企業家としてみれば上手く社員を分断統治できているというわけだろう。
 自分なんかはこれから日本は落ちぶれるだけだから贅沢は止めようと思っているわけなんだが、それにしたって給料を減らされるのに賛成なわけではない。で、メザシの土光と呼ばれて清貧を演出していた土光臨調会長だが、彼の主導で組み合い潰しが企図され、それはずっと成功しつづけている。前にも大阪だかの教師が、臨時採用の非常勤講師のために支援をしていたことに言及したが、労働組合が特権階級に切り崩されて今のザマなわけだから、これからはまだ健在な労働組合を手本に、バラバラに切り離されている労働者が手を取り合って自民党搾取政治に立ち向かわなければならないのだと思う。ホント、中山の件にしてもそうだが、自民党代議士の発言の真意にはすべて労働組合潰しの思想があると念頭に置きながら聞くと、彼らの行こうとしている先が凄くわかりやすいよ。

*1:もちろん自民党清和会のゴリ押しならぬゴネ得で得たポストでもある。

*2:中国では反対派を強制的に排除できるが、日本ではカネと時間がかゝるからややこしいと、民主主義を否定するようなことを言っていた。中山はその民主主義とやらで代議士になったんじゃねぇのか?。