きょうのいきいきホットラインのゲストは

▼国連環境計画・特別顧問 末吉竹二郎さん

 であった。ごくごくまっとうな意見だったような気がする。問題点はあまり糾弾せず、いいところだけしか語っていなかったんで、問題解決のためにどれだけ苦労しなければならなければならないのか、たぶん伝わっていないとは思う。でも、これでいいのかも。
 日本限定で、環境問題を何とかしなくちゃならないのだったら話はすごく簡単で、そもそも人間が生活するために何が必要かといえば、それは物質とエネルギーと二分してしまえば、これをなんとかしてしまえばいいということになる。
 物質の面で言えば、鉱物資源の関係で、どうしても日本で産出しないものは今の内に充分な量輸入しておき、あとは徹底的な再利用を図ればよい。あとは生物由来の、日本で言えば林業資源を有効活用するようにすればよい。
 エネルギーに関してはちょっと複雑だ。まず、人間が生きていくために必要な食料をすべて輸入無しに自給することがまず目標となる。きょうのラジオでは、耕地面積からすると実は日本は半分の人間(6500万人か?)の食料しか生産できないということらしい。適当にググると、日本の耕地面積は500万㌶(町)=5000万㌃(反)ということになる。全部米だけ喰ってという仮定だと、豊作時の反収10俵=4石なら、2億石ということになり、仮に反収6俵でも1億2千万石ということであり、実は自給は可能だ。しかし米だけ。
 ただ、リンク先だと耕地面積は1700万㌶(町)必要らしくて、これだと、今の食生活のレヴェルを落とさないというのであれば、1億3千万×500/1700≒3800万人分の食料しか自給できないということになり、まず日本国民を9000万人ほど減らさなければならないという勘定になる。しかもこの数字は化石燃料を利用して、農作業や農薬などを使う農業という前提のもとである。エネルギーは自給という仮定なので、日本人はもっと減らさなければならないということになる。なるほど、江戸時代およそ人口が三千万で一定だったというのも頷ける話だ。しかも食生活のレヴェルは今より低かったわけだ。
 そして、そうやって日本の人口を二〜三千万にしたところで、いわゆる近代文明の恩恵を得る事は出来ない。移動手段には石油を使わねばならず、電気を使うにしろエネルギー源を輸入に頼らないという前提で原子力も使えないとすると、それも石油換算として、02年の原油輸入総量は2億4000万k㍑だから、一人あたり2k㍑の石油消費をバイオ燃料でまかなえるとする。バイオ燃料は今ブラジルで1㌶(町)5500㍑の生産効率らしい。1㌶(町)で年間約二人分。うぅ。食料の計算で言うと、一人養うのに食料分で500万㌶(町)/3000万人=約0.2㌶(町)の農地、近代的生活を送るためのエネルギーをバイオマス生産面積で0.5㌶(町)必要。これをつまり現代の贅沢な生活をする限り、一人あたり農地0.7㌶(町)必要で、500万㌶(町)/0.7㌶(町)≒700万人ほどの人口しか日本は養えないということになる。つまり今の人口の二十分の一(5%)になって初めて便利な生活が日本国内だけでまかなえるという。これはピーク時の自民党員数(約546万5000人)よりちょっと多いぐらい。
 まぁ生活レヴェルを落とせばもうちょっと多くの人間を養えるとは思う。計算上、おかしなところもたくさんあると思う。バイオ燃料が石油と同等ではないことが大きい。効率のよいサトウキビは熱帯から亜熱帯にしか生育しないし、1?5500リットルといっても、それを生産するためにエネルギーを使っているわけで、正味有効熱量は少なくなると思う。産業を転換し、人員の再配置をしなくちゃなんないし、やるべき事はたくさんありすぎる。
 しかも、こうやって計算してきたのも、人口を減らすというのが大前提。今いる人口を維持しつつ、なんとか効率アップしたり、節約したりというレヴェルではない。人が死ななきゃ解決しない問題なのだ。環境問題の原因は人間の存在そのものというのが計算で冷徹にはじき出されてしまう。しかも発展途上国というより後進国のほうが化石燃料も使わず、粗食に耐え、飢饉であっさり死ぬって事は、実は彼らが地球の環境改善に対して一番貢献しているということになる。先進国が率先して環境破壊をやっているという。人口が多い国ほど環境悪化に貢献。ゴアが地球環境問題でノーベル平和賞とやらを貰っていたが、環境問題のことを本当に考えると、実は彼が真っ先にぶち殺されなければならない存在だったりする。もちろん日本人も。
 まぁ環境税を支払えとかいう自民党こそ、真っ先に処刑されて地球環境の改善に貢献してくださいってことで。それ以外の日本人は文明的な生活をあきらめましょう…今日のラジオでいうところの、欲を捨てよということに繋がるのだと思う。