小娘オーバードライブ〈2〉 (ソノラマノベルス)、読了。

 誰も知らない戦争の部を読み終わる。昔読んだときのほうがメリハリがあったような気がするが、どうだろう?。この巻のあとがきにもあったが、時代の変化で書き直した部分ってのがあって、そこが平板にしているのかもしれない。しかしフライトプランなど、手続き面で凝っているように見えながら、ここまで大げさにことを荒げときながら、関係諸機関が黙って見ているはずもないだろう!というディテールが荒っぽくて1のほうよりはウソ臭かった。国家機関が対応できないほどキャラの動きが激しいとか、1のときのようにわざわざ真面目に相手するのはバカらしいから、関係者同士でドンパチやっててください…って感じのほうが自分にはしっくり来る。やっぱ正義の味方とはいえ、国家レベルでのお話にしてしまうのは早かったのかなと思わないでもない。
 笹本祐一のディテールで物を描くってSF的利点は『星のパイロット』あたりだと良く発揮されていると思うんだが、どうも出来の悪い戦隊モノのそれも枝葉末節の部分になんで力を注ぐの?という感じになっていて2のほうは読んでて辛かった。おかしい、初出は10年程前で、その時読んだ感じはそれほど悪くもなかったんだがなぁ。
 サブキャラの京志郎が全編活躍しまくりで、それはそれでいいのかも知れんのだが、他のメインキャラがどいつもこいつもとってつけたような動きしかしていないように見えるのも惜しい。せっかくの諧謔性のある台詞も、キャラ同士のつながりが弱いから深く入れ込んでくることもないかな。
 まぁあんまり感想を続けてもしょうがないんで、早めに3のほうに取りかかりたいと思う所存。