神曲奏界ポリフォニカ 第12話「シンフォニー 虹の神曲」

 打ち切り?。
 OPに出てくる紫長髪眼鏡っ娘コンビ、青髪八重歯眼鏡っ娘トリオが本編に1カットだけ顔見せ。出番無かったね。つーか本当に2クール打ち切りto1クールなのかね?。途中割といい回があったのに、後半慌しく原作者脚本で閉じたって感じですが。
 最終回としては、クリスタを誰か引き取って終わりと思っていただけにミサキがその任に耐えずあてが外れました。まぁライブでなくともディスクでも充分人の心を動かすことができますよ、ちゃんちゃんと言った感じか。身も蓋もねぇなと思ってしまいますが。ただ、出来としては悪くないですよ。駆け足ながら、クリスタを軸にした盛り上がりのテンポ感はまずまず。絵的にはちょっとね。
 総評をするのにはちょっと考える時間が少ないのだが、やっぱ消化不足って感じがするといわざるを得ない。違うもの同士の相互理解・共生がテーマな割には掘り下げ方が不十分ていった感じかね。結局精霊と人間はどこがどう違うのか?というところがよくわかんないし、違うもの同士の共同作業の成果である神曲の位置付けも今一よくわかんない。トラブル・事件解決や仕事で使う神曲はいわゆる日本の労働歌(あぁ、民謡のアレですよ)で、それこそ最後のクリスタの奏でる神曲がマス向け商業歌(この場合は決して貨幣との交換を前提とはしてないんですが…もうすこしかっこよく言えばまさにこの作品の提案する共感歌というところでしょうが、そこまでの強い主張があるとも感じない)への流れ的なもんを描いていると思えないことも無いが、主張として弱いかなぁ。
 ただ、私としてはコーティカルテの洞察力を触媒とする人間模様がこの作品の優れたポイントだったなと感じている。割とこの作品には権力者による理不尽な押し付けみたいな部分がほとんど感じられなかったので、そうでない部分、人間が気を遣いあってもそれでも起こる誤解や矛盾をどう受け止め、どう立ち向かうかという部分には惚れる。ただ、現在の日本を見渡すにつれ、贅沢なテーマ設定かなと思わんでも無い。共生というテーマについての答えの部分も弱い。
 まぁ冒頭の未登場キャラもそうだが、メインキャラももうちょっと展開のしようもあると思うので返す返す惜しいとは思う。レンバルト・ツゲ所長・きんさんぎんさんももう何話かのエピソードを積み重ねればもっとキャラに愛着ももてるし、展開に幅がでるだろうにと思った。絵は気にならないとしても、それでも物語がつぼみの状態で花が咲かずに落ちる具合はほんともったいないよね。まぁ冷静に見て、光る部分はあるけれど、完成度は低いといわざるを得ない。数話クリティカルヒットがあることを勘案しておもろぐらいが適当だと思っている。販促としては最低限充分ではあろうがつくづくもったいないと思った。