BLOOD+ 第7話「私がやらなきゃ」

 早くも次回からヴェトナム編かよ!。
 大きな感情の揺さぶりは感じられなかったのですが、小技が良くきいておりました。リクの期待感を描くからこそジョージの死が引き立つ訳ですし。あの突っ走ってたカイがリクをひたすら慰める役に徹していたのは、どんなヘタレぶりか?と一瞬思ってしまいました。家族を背負って立つという決意をしている割には貫禄がないなぁとか。でも父の死にダメージを受けているだけでなく、イザというときに役に立たない自分というものを自覚しての行動でしょうから、思いだけで突っ走るのではなく、周囲を気遣うことが出来るようになったという描写は極々自然な描写だと思います。事件をきっかけにスーパーマンになってしまうというのも嘘臭いですし。
 サブタイトルにもあるとおり、小夜の変化の様子が気になるところです。リクの本を小夜がばらばらにしてしまったというエピソードですが、言葉もカタコトなところをよく入れてきたなぁと感心するところが一つ。父親の死にショックを受けているはずなのに今回ほとんど苦悩する姿を描写していないところが一つ。理由がはっきりしないもののハジに自分の由来を聞くところが一つ。根掘り葉掘り聞くことをせず自分の中で決意をした様子であるというところが一つ。カイとリクとの会話で人間同士の関係性の中に戻ってきたことを示したというところがひとつ。と手堅くまとめてきてはおります。描写の中に小夜がアリを踏み潰すところと小夜の靴に雨水がたまっているところがありましたが、特に前者は何を意味しているのか良くわかりませんでした。意味はあると思うんですが。
 あと今回も米軍に対する製作者側の批判的な視点ということに思いを至らせるサイト様方が多いと思うのですが、全然感じられないわけでもないですがあんまりこだわっているようにも見えません。性能向上(目前の勝利)のためならどんな非人道的なことも行ってしまうという描き方は一昔前の第三帝国ドイツと同じ扱いのように感じられるのですが。
 第1話からご無沙汰でしたが、大食いという属性が忘れたごろに描写されていたので小笑い。