SHIROBAKO 第22話

 タローちゃんにも使い途があったのね。
 次回のラス前で原作者のダメ出しによる混乱があるらしい。原作者も漫画書きなんだから、編集とのネーム打ち合わせがあった上での清書だろうから、絵コンテに対してのチェックはもっと前からやっとくべきでは?。いくらアニメ製作側のスケジュールが押しているからといっても、逆にスケジュールに正確なのはアニメ側で、漫画のほうこそ時間破りは多そうだしな。まぁ原作側のほうがオリジナリティがあるわけで、それをひねり出すために締め切りを守らないってのはよくあることで…。
 副作画監督を受ける話、これはモロいわゆる出世の話なんだよな。世間を知らないうちだと出世というのは努力して成果をだしたご褒美として与えられるものだと考えがちだけど、現実はそうじゃなくってむしろ立場が人を成長させる、つまり出世させてもらって新しい立場がその人に努力を課し成果を出させるというもの。で、立場が与えられるかどうかは縁というか運というか。縁といってもえこひいきみたいなものもあれば、実力と時宜がうまく重なってというものもあり(実力や潜在能力があっても詰まっていれば本人に関係なく芽が出ない)、そのへんなんとも人智の及ばないところではある。チャンスがあっても杉江の言っていた通り、それを自分自身で潰してしまうこともありで。
 しかしなんだな、割とそういう描かれ方と気付かないんだけど、今宮森がやってることこそが経営におけるマネジメントそのものだったりするんだよな。数多いる管理職が勘違いしているのが統治をすればよいと思っていることで、立場を利用して偉そうに現場に圧力だけをかけて、現場に悪影響を与えるだけでなくそいつがいないほうがよっぽどプロジェクトがうまくいくという場面もよく見てきたし、そういうのが今日本全体の衰退の元凶になってる。丸川が昔は宮森と同じ立場で、それが今社長になっているというのはそういうこと。逆に平岡が元いた会社の上司がその対比として描かれていたわけで、今回は特にアニメ製作というよりはマネジメントあたりに焦点を絞っているんだろうなとは思った。