やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続 第12話

 まぁ、そりゃあのヴァレンタインの催し物は基本内輪受けだから、やってることは小さいわな。
 が、なんというか、比企谷を通じて言わせようとしている本物というのが見えてこないな。次回は最終回のようだし、そのへんの答えは出さないということかな。というより今回のテーマは「今を大切に生きる」ということだろうし、その答えがあのイヴェントでないことだけは確か。陽乃がいちいち顔を出して揺さぶってくれるのは物語としては正しいんだけど、わざわざ彼女自身が馬鹿にしてそうなイヴェントに首を突っ込んでいる姿はちょっと滑稽。前にも述べたが、陽乃が比企谷の実力を引き出すんだったら、それ相応のポジヽションを有無を言わせず用意してそれ以外のものが霞むような体験をさせるべき。というかそういう流れにするはず。
 しかし、面白いのは雪乃に雌の顔をさせておいて、陽乃にそれは彼女らしくないと言わせて視聴者にすら同意を求めておいて、かといって丸くなった彼女の進歩も見せて決して白黒はっきりつく問題ではないということを示しているところ。陽乃に対置している立場が平塚であって、この対照も、どちらが正しくてどちらが間違っているとはいえないというバランスも面白い。ほんでもって、いかにも比企谷の言ってた、過去は忘れたいが未来は不安で、今が…というのにつながっていて、まぁそれが思春期の特権ではあるよなと甘酸っぱく感じるところがらしいといえばらしい。