やっぱ時代がわかんないな。
アラビア数字が使われていたりして、早季たちの世界は現代と同じように思えるんだけど、わかんないな。まぁ現代社会を風刺しているとは思うんだけど、現実と物語とのリンクはあえてあからさまにしないのは一つの流儀なんで、あまり対応をギチギチ考えても仕方が無いことではある。
組織(集団)に都合の悪いもの(子供)が処分されていなかったことにされる様はウェルズの1984を彷彿とさせるんだけど、そのへんつきあっていた当の本人が消されたということに疑問を抱かないどころか気付きさえしないという構造がね。
化け鼠のエピソードもなんともな。派遣労働者やホームレスを指し示しているようにも見えるんだが、言葉によるコミュニケーションが困難で過酷な労働をさせられていそうな姿は外国人労働者のメタファーにも思えるし、額に番号が記されているのは、マイナンバー制度という名の国民焼印法案に代表される日本国民そのものにも見える。子供たちが呪力を使って現実には何の役にも立たなそうな競技に熱中している姿も、国民全体の生活を豊かにするための労働ではなく、基本的には特権階級の蓄財に便利な産業に御奉仕させられている日本国民の姿のようにも思わされる。
しかしなんというか、そういう作品なんだろうなと予測した上での視聴ではあるが、物語の行く末がイマイチ見えづらく、不気味な感じで進行しており、ちょっと自分でも戸惑っている。