私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 第12話

 てっきり今江が生徒会長かなんかで、智子が生徒会(弟子)入りするとか、いや入らないまでもそう試みようとするのかと思ったが…。
 智子が今までのありようを振り返ってポジティヴに変わろうと努力するんだけど…の巻。最后突風が吹いたあと、なぜ今江に声をかけようとしたのをやめて逃げ出したのか?。最后の台詞からすると、そう努力するのがアホらしくなった、そう努力する自分がらしくないと気がついたとか、それで我にかえったとかそんな解釈でよいのだろうか?。なんか派手な演出だったが、おそらくコンプレックスを本当に脱却したとも思えず、今までと同じことを繰り返すんだろうなとは思うんだが、いやまぁこの終わり方はビックリしたけど、なかなかにして味があるように感じた。今までのエピソードがちゃんと今の智子を形作っており、いちおう人間としての成長を示唆していたような。
 中盤まではちょっと視聴意欲が萎え萎えだったんだけど、終盤に入って自分が馴れたのかどうかわかんないけど、こうなんていうか、智子の努力が空回りとも彼女なりの必死さとも違う、複雑な状態を描こうとしてるんだなというのが伝わってくるような感じがした。智子のモノローグが長いので、それが彼女のパーソナリティだと思うんだが、彼女の人当たりのぎこちなさを振り返るとこれがなかなか面白いものがある。まぁあまり言語化できないが、ちょっと前に言及したダメおやじともなんか違うものがあって、智子を笑い飛ばすという性質のものでもないし、かといって同情を覚えるようなものでもなく、これはこれでアリだなと思うようになった。自分は最初社会との関わりだとか、人間関係論だとか大袈裟なものが埋め込まれているのかと期待したが、そういうのはあまり感じられなかった。
 智子と同じ要素を持った人に応援歌的な何かゞあるというわけでもなさそうで、そのへん不思議な作品だった。うーん、難しいので評価はできない。というか、原作はともかく、アニメシリーズとして何を軸に描こうとしたのかちょっと読めない。もうちょっと真剣に視聴すればなんらかの見解は得られるんだろうけど、さすがにその機会はなさそう。評価しないといっても視聴する価値がないとかそんなんじゃなくて、単に自分の読解力がないというだけの話ということで。