ワルキューレ ロマンツェ 第12話

 最后の一戦に参加するだけで退学をまぬかれるという。
 ついに決着…というか、だれでも予想できそうなところではあるが、自分が期待していた美桜が優勝ってことはなかった。まぁそりゃそうか。スィーリアを孤独設定とすることによって、大会を競技者同士の馴れ合いでなくするなど、終わってみればなるほどゝいうことがわかる。
 うーん、前回も述べたんだけど、作劇手法として手慣れているというか、組み合わせる要素自体に美新しさは無いんだけど、その組み合わせが絶妙すぎる。ゲームだったら、特にギャルゲであれば攻略対象であるヒロインを一人に絞り、そのヒロインを軸に修飾を行うのが普通だし、仮にハーレムだとか二股三股でも並列進行であるはずだが、そういうのをあえて避けるというのがね。特にビックリしたのは、ギャルゲなら無視されるべきプレーヤーに焦点が当たってるってのが意外だった。プレーヤーの分身であるべき貴弘は無個性にしておくわけなんだが、確かに濃いキャラではないが、彼の成長が実は物語の軸であるというのが、物語であれば普通なんだが、昨今の萌えアニメでは異色の立ち位置になってたワナ。普通こういう形式だと「誰とくっつくか」というのが主題になって、人間関係のあれこれが描写対象になるのが普通だが、そういう流行をひっくり返すのが嬉しかった。まぁあとはヒロインズの配置がうまいというのは前回に述べたこと。
 やっぱりゲームの販促ではあるのか、そういうお色気描写が多くて、いやまぁそれが嬉しくないわけではないんだけど、騎士道というか、ジョスト、もしくは勝負に向き合う態度として今回特にスポーツマンシップがキレイに主張されていたあたり、正統派の雰囲気がたっぷりと味わえる。B級作品と思っていたら、中身は結構真面目に作っていて驚かされたという。いやまぁかといって毎回埋め込まれている要素が濃いか?といわれるとそんなことはないし、やっぱ娯楽作品ではあるんだけどね。
 というわけで、自分的には中ダレはしたがかなり楽しめた作品。おもろ+。物語の構造の出来としては近年稀に見るクォリティの高さと言ってよいのでは?というほど楽しめた。いや、ホント、配置がいゝのよ、配置が。キャラを絞って無駄なく描ききった感じ。