ちはやふる 第5話

 かるたをやめたという新の理由がたいしたこと無かった件について。
 いや、それだけ新が義理堅い人間だって証左にはなっているんだけどね。なんかちょっとしたことでもスグいじめに走る今ドキの餓鬼にしてはめずらしい性格。らしいといえば、新の隣に住んでいるというあの少女が他人事ながら千早を責めるあの態度だよな。ヲマエ、関係ねぇだろとあとから思った。ま、これも演出の一つなんだけどね。
 理由がたいしたことが無かったということも立ち直りが早いということにもつながるんだけど、祖父を敬愛していた態度と、千早が自分を敬愛していた態度がどうやら同じ事に気付いて立ち直るという構造はよくできてたな。東京から福井に会いに行くという行動も突飛なんだけど、劇中本人が言っていたように、家族からも余計なモノ扱いされて、自分の生きがいに迷っていた時に重大な指針を与えてくれたゞけに万難を排してって態度にもうなづける。
 しかし、太一が色ボケだな。恋人を作ってまでまだ千早になびくとは。まぁルックスはいゝし、突撃体質ながらあの一心不乱な性格は彼ならずとも心惹かれるのはわかるんだが。まぁ当人同士はそういう自覚が無いんだろうケド、新と千早はある程度の距離感があるので、あのまゝくっつくと理想的なカポーになる可能性は高い。高いんだけど、実はそうならない可能性もあって、いやぁ、アレですよ。お互いそんなつもりは無かったのに気がついてみれば惚れた晴れたの泥沼にはまって見苦しい展開になるってことがまゝあるというか、物語上そうしないと面白くないっしょってなもんで。
 次回新キャラ登場らしい。なんかシリーズが終わったような充実感があるんだけど、なんかジェットコースター的展開というのか、ハリウッド的な演出が気になる。もちろん見てゝ泣けるんだけど、全体的に躁鬱気味というか、いゝ意味でも悪い意味でも振り回されたって印象。尺が無いのでしょうがないんだけど、今回の話にしたって、もっと新なり千早なりを苦境のどん底に突き落とすべきなんだよな。そうすることで間もとれるし、冬が厳しいほど春の暖かさがありがたくなるというもんであってだな…。まぁスタッフもわかってることだろうし、これ以上は野暮だということで。