ちはやふる2 第25話

 この分だと合宿参加あたりからの続編がすぐにありそうな感じだね。
 終わろうと思えば新との出会いから新との出会いに帰っていくという構造を示したので、きれいに終えることも出来たんだろうけど、さすがに予算がついたんだろうね…とかいって続編無かったらどうしようか。まぁ無難に百人一首なだけにアニメは百話完結とおもっているんだけど。原作がそれにあわせて終わるかどうかもあるからなんとも言えないんだけどね。
 結局夏の大会の描写メインで、それはそれできれいにまとまっていたように思う。たゞ、主人公サイドが壁にぶつかるところというのが今一で、なんだかんだいって主人公補正がゝゝっているように見えちゃうのがね。今振り返っても印象的なエピソードがあまり思い浮かばない。いや、そりゃ毎回視聴していて感動に近いものは得ているはずなんだけど。
 自分のいまの精神状態が今一良くないんで、ちょっとアニメに対して前ほどのめりこんでないってところもあろうし、そういう影響があると思って読んでいたゞきたいのだが、やはり基本イケイケドンドンの構造なので、心のどこかで冷めたようなところがあるんだろうなと思っている。主人公サイドの敵は社会の不条理って構造もなく、単純なビルドゥングスロマンになっているように思うが、そんな世界どこにもねぇ!みたいな叫びが自分の心の中にあるんだろう。たゞ、その一因にもなっているが、千早があんまりいゝ娘なんで、他のキャラにスポットライトが当たっても、最后に千早に回帰するというのが見えてしまうね。ヘンな話、普通だったら千早というか主人公を通じていろいろなメッセージが流れてくるというのが普通の構造だと思うんだが、この作品はそういうのを目指しながらも主人公に依拠してしまう。正直な話、この第2期の中盤までは、そういう風に考えてなかったんだけど、それからはもう千早と新のラヴストーリーにしか見えなくて困った。それも新と千早の恋愛要素を抑えて、勝負の場面が多いのに、かるたを描写すればするほど恋愛要素が自分の中でクローズアップされてくるのだ。今回だって新の笑顔の大元なんて、(さすがに千早にかるたをおしえた古アパートの部屋とまでは予想できなかったが)どう考えても千早絡みだろというのは読めてしまったしな。今までだったらはっきりと台詞にしなかったはずの新だの千早だのゝ想いを出したのも、ある意味わかりづらくなるのを嫌った視聴者サーヴィスのように思える。自分には今回の描写が無くても、かるたを極めれば極めるほど心理的に近づいていく千早と新の様子がわかるような気がしてた。だからむしろ今回の想いの表出は無粋とすら感じてしまった。まぁオッサンだしな。まぁそれはともかく、もう以降はかるたはどうでもいゝから千早と新のラヴストーリーだけでと思ってしまった。
 というわけで、結構健全な視聴者向きと思っていたのだが、なんか自分的にはやっぱり少女漫画に回帰したかという念が沸き起こってきた。いや、原作漫画をちらっと見た限り、千早は女というよりは少年属性が付加されているようだし、結構複雑なキャラ設定がなされていると思う。まぁ作品として面白いのは面白いんだけど、ちょっと深みが足りないかな。でも続編があれば絶対チェックすると思う。そんなに評価を下げるほどでもないんだけど、おもろということで。