ちはやふる 第2話

 今回あれだけ千早が好きだった小学生の綿谷くんが、前回の高校での再会ではさっぱりその気がなかった件について。
 まぁ間になんかあったんだろうケドね。しかし、このいじめの描写はなんなんだろ?。この作品自体は原作からして大津イジメ事件より随分前の発表で、別に世間を騒がせたセンセーショナルな事件を憂えてってコトはないんだろう。単純にかるた…というよりは、何かに熱中するってことは、いじめをふっとばすぐらい何かを変える力があるということなどが言いたいんだろうけど、今頃の餓鬼のイジメは大人のパワハラを反映して凄く陰湿になってるからな。真島がいくらカネがゝゝらない百人一首だからといって、特技を持つに至ったかもかなりファンタジー。家が貧乏であるということは選択肢が狭いということであり、親が子供に手をかける余裕もないし、苛められゝば何事に対しても意欲を失ってしまうので、日本の失われた20年の間に、こういう、家が貧乏でも親が子供に手をかけるであるとか、ハングリー精神ってのがリアリティを失ってしまった。綿谷のような金持ちも、昔だったら優等生らしい矜持があったものだけども、学校の成績もスポーツも出来るのに、人を恫喝するのに理を尽くすのではなくいとも簡単にいじめをほのめかし、しかも躊躇無く使ってしまうような奴が、あれだけほえ面かゝされて反省するなんて絶対ありえネェ。つまり、千早が勝ってしまった時点で、次の日から千早や真島に対するイジメがエスカレートするのが自然な流れであってだな…。
 とつまらんツッコみを入れてもしょうがないといえばそうなのだが、あきられついでに言っとくと、綿谷君の札の入れ替え、あれ、ルール上いゝのかと思ったら、やっぱりアウトだった。
 http://homepage3.nifty.com/i_tog/karuta.htm 魚拓

・自陣内の札の移動は、いつでも変更できる。
 (当然、読み手が読んでいる最中などは論外である。)
 なお、変更するときは、相手に変更することを知らせなければならない。

 綿谷母がビデオ撮影してたから、彼の不正は知っていたはずで、あぁなるほどイジメをするような子供の母だからそうなんだと納得した。子は親の鑑というが、なるほどゝいったところだ。とはいえ、小学生の、それも別に公式戦でもないクラスマッチ的な行事でそうルールに厳格で無くっても別に構わない*1ってのはある。
 しかし、まぁこうなりゃ美しいワナというものではあった。かるたゞったら、初期投資もそれほどかゝらず、維持コストっていうのか、消耗品などほとんどなく、貧乏人が参入するのにハードルは低い。小学生がダセぇとか言ってたが、まぁその感覚はわかる。わかるんだけど、20年程前にはやれタモリだとか、漫画でもネタ扱いで、ネクラなスポーツと言われていた卓球が福原愛の登場で一気にメジャー扱いなんだから、世の中はわからないものである。というか、プレーヤーのルックスですべてが決まるのかというあんぐり感は拭えないが。まぁそのへんもふまえて千早のルックスを上げてきたんだな…。なんかこうマイナーな分野も美人を登場させていかにも認知度があがるかも…という期待感を煽りながら、やはりブームが去れば後に残るは瓦礫の山…って、なんか貧困ビジネスっぽいにほひを感じてしまうのはひとえに自分の根性が腐っているからなのかな。いやいや、視聴中はかなり感動してたんですけどね。

*1:もし、あの大会の優勝者が学校代表として地方なり全国なりの公式戦に出るとでもいうのならやはりルールは厳格にしなきゃならないとは思うが。